今回は、アーカイブメールボックスのメールを自動的に削除することができるかについてご紹介していきたいと思います。
Exchange 管理センターのアイテム保持ポリシーにて、指定した経過したアイテムを自動削除することが可能ですが、プライマリメールボックスに登録されている保持タグが連動しているため、アーカイブメールボックスのみに設定ができません。
そのため、プライマリメールボックスに既定タグで削除するタグを登録することでアーカイブメールボックスの連動しているフォルダのメールアイテムを削除することが可能ですが、プライマリメールボックスのフォルダのメールアイテムも削除されます。
なお、既定のアイテム保持ポリシー [Default MRM Policy] では、"Default 2 year move to archive" の既定タグにより、受信日を起算日として 2 年経過したアイテムがアーカイブメールボックスに移動する動作です。
そのため、期間を 2 年以上 (例 : 3 年) とした削除の既定タグを作成し割り当てることで、2 年経過したアイテムはアーカイブメールボックスに移動し、受信日を記載日として 3 年経過後にアイテムが削除される動作となるため、実質、アーカイブメールボックスに移動したアイテムのみを削除することができます。
削除の既定タグはメールだけではなく、予定表アイテムやタスクも削除する動作ですので、3年経過後に削除される動作となることをご注意ください。
以下に手順をご案内いたします。
[Default MRM Policy] へ追加することで全ユーザーに適用されます。
1. 自動削除の既定タグを作成する手順
- 管理者アカウントにて Microsoft365 管理センターへサインインし、[管理センター] > [Exchange] をクリックします。
※新しい管理センターの場合は、左ペインの [従来の Exchange 管理センター] をクリックします。
- Exchange 管理センターより、[コンプライアンス管理] をクリックします。
- [保持タグ] をクリックします。
- [+] をクリックします。
- [メールボックス全体に自動的に適用する(既定)] を選択します。
- 以下の内容で設定を行います。
- 名前 : 任意の名前を入力します
- 保持アクション : -
[削除して回復を許可する] : 該当メールボックスより削除が行われ、ユーザーから確認可能な回復可能領域に一定期間(既定では 14 日間) 保管が行われます。
[完全に削除する] : 該当メールボックスより削除が行われ、ユーザーからは確認を行えない回復可能領域に一定期間(既定では 14 日間) 保管が行われます。
-保持期間 : アイテムの保管日数が次の期間(単位:日)に達したとき : 1 ~ 24855 まで指定可能です。
※ 2 年 (730) 以上で期間を指定します。
- [保存] をクリックします。
2. 作成した既定タグを [Default MRM Policy] へ追加する手順
- 管理者アカウントにて Microsoft365 管理センターへサインインし、[管理センター] > [Exchange] をクリックします。
※新しい管理センターの場合は、左ペインの [従来の Exchange 管理センター] をクリックします。
- Exchange 管理センターより、[コンプライアンス管理] をクリックします。
- [アイテム保持ポリシー] をクリックします。
- [Default MRM Policy] をダブル クリックします。
- [+] をクリックし、上記で作成した保持タグを追加したのち、[OK] をクリックします。
- [保存] をクリックします。