既定のアイテム保持ポリシーである Default MRM Policy の "Default 2 year move to archive" という保持タグが含まれており、この保持タグの動作により、受信日または作成日から 2 年経過したアイテムはプライマリメールボックスからアーカイブメールボックスへのアイテム移動が行われます。
アイテム保持ポリシーについてとアーカイブメールボックスについては、以下の記事をご参照ください。
そのため、Default 2 year move to archive の保持タグを削除することで回避することが可能です。
この方法では、すべてのフォルダのアーカイブメールボックスへの移動が停止しますので、ご留意ください。
以下に手順をご案内いたします。
"Default MRM Policy" から [Default 2 year move to archive] を削除する手順
1. 管理者ユーザーにて Microsoft 365 にサインインし、左メニュー [管理センター] > [コンプライアンス] をクリックします
2. 画面左側のメニューから [データライフサイクル管理] - [Exchange (従来版)] をクリックします。
3. 上部の [MRM アイテム保持ポリシー] をクリックします。
4. "Default MRM Policy" にチェックを入れ、上部の [編集] をクリックします。
5. [Default 2 year move to archive] の右横のごみ箱アイコン (削除) をクリックします。
6. 一覧から削除されたら、[次へ] をクリックします。
7. "ポリシーを確認して完了する" の画面になったら、[送信] をクリックします。
8. [完了] をクリックします。
フォルダごとに設定可能か?
アイテムをアーカイブに移動しない設定をフォルダごとに設定する場合は、既定で含まれている個人タグ Personal never move to archive (アイテムを移動しない保持タグ) を、各ユーザーにて受信トレイなどのアーカイブメールボックスへの自動移動を行わないフォルダーに対して設定することで可能です。
既定では、Default 2 year move to archive (既定 (DPT) タグ)により、2年経過したアイテムがアーカイブに移動しますが、個人タグを設定しますと、既定タグよりも個人タグの設定が優先される動作になります。
そのため、受信トレイに個人タグを設定した場合は、受信トレイ内のアイテムは、個人タグの設定に従って処理される動作になり、アーカイブに移動しないことが可能です。
個人タグの設定を行いますと、対象フォルダーの配下にサブフォルダーが作成されていた場合、配下にあるすべてのサブフォルダーに関しましても同様の設定が適用されます。
また、アーカイブメールボックスへ自動移動されたアイテムをプライマリメールボックスへ戻した場合、再度当該アイテムはアーカイブメールボックスへ自動移動する動作となります。
なお、アーカイブからプライマリメールボックスへアイテムを戻す際、上述の個人タグにて “アーカイブへ自動移動しない” 設定が適用されているフォルダーへアイテムを戻した場合は、当該アイテムのアーカイブメールボックスへの再移動は行われません。
以下に、個人タグの設定手順をご案内いたします。
各フォルダに個人タグ Personal never move to archive を設定する方法
Outlook on the web
- 当該のユーザーにて Outlook on the web にサインインします
- ポリシーを割り当てるフォルダーより右クリックします。
- 表示されたメニューより、[ポリシーの割り当て] にて Personal never move to archive をクリックします
Outlook クライアント
※ Outlook 2016 の手順となります。Outlook クライアントのバージョンによっては、項目やメニューの表示が異なる場合があります。
- 当該のユーザーにて Outlook クライアント にサインインします
- ポリシーを割り当てるフォルダーより右クリックし [プロパティ] をクリックします。
- 表示された画面より、[ポリシー] タブをクリックします。
- アイテム保持ポリシー欄の [フォルダーのポリシー] のプルダウンより Personal never move to archive をクリックします
- [OK] をクリックします
予定表とタスクは回避できない?
予定表とタスクについては、個人タグが設定することができないため、上記の方法による回避ができません。
なお、他の方法として、"Default 2 year move to archive" の既定タグを削除し、予定表とタスク以外のフォルダに個別にアーカイブへ移動する個人タグを設定することで、予定表とタスクのみアーカイブへの移動を回避することが可能です。
以下に手順をご案内いたします。
1."Default MRM Policy" から [Default 2 year move to archive] を削除する手順
1. 管理者ユーザーにて Microsoft 365 にサインインし、左メニュー [管理センター] > [コンプライアンス] をクリックします
2. 画面左側のメニューから [データライフサイクル管理] - [Exchange (従来版)] をクリックします。
3. 上部の [MRM アイテム保持ポリシー] をクリックします。
4. "Default MRM Policy" にチェックを入れ、上部の [編集] をクリックします。
5. [Default 2 year move to archive] の右横のごみ箱アイコン (削除) をクリックします。
6. 一覧から削除されたら、[次へ] をクリックします。
7. "ポリシーを確認して完了する" の画面になったら、[送信] をクリックします。
8. [完了] をクリックします。
既定の個人タグでアーカイブへ移動するタグは以下のものがございます。
Personal 1 year move to archive : 365 日経過したアイテムはアーカイブに移動する。
Personal 5 year move to archive : 1825 日経過したアイテムはアーカイブに移動する。
期間を任意で設定することをご要望される場合は、以下の手順にて、個人タグを作成してください。
2. 個人タグを作成する手順
- 管理者にて、Microsoft365 管理センターへサインインします。
- 左ペイン [管理センター] - [Exchange] をクリックします。
- [コンプライアンス管理] - [保持タグ] をクリックします。
- [タグの新規作成(+マーク)] - [ユーザー別にアイテムとフォルダーに適用するタグの新規作成(個人)] をクリックします。
- 以下の内容で設定を行います。
- 名前 : 任意のお名前をご入力ください
- 保持アクション : [アーカイブに移動する]
-保持期間 : アイテムの保管日数が次の期間(単位:日)に達したとき : 1 ~ 24855 まで指定可能です。
- [保存] をクリックします。
3. 個人タグを設定する手順
※アーカイブへ移動するフォルダすべてに設定します。
Outlook on the web
- 当該のユーザーにて Outlook on the web にサインインします
- ポリシーを割り当てるフォルダーより右クリックします。
- 表示されたメニューより、[ポリシーの割り当て] にて、該当の個人タグをクリックします
Outlook クライアント
※ Outlook 2016 の手順となります。Outlook クライアントのバージョンによっては、項目やメニューの表示が異なる場合がございます
- 当該のユーザーにて Outlook クライアント にサインインします
- ポリシーを割り当てるフォルダーより右クリックし [プロパティ] をクリックします。
- 表示された画面より、[ポリシー] タブをクリックします。
- アイテム保持ポリシー欄の [フォルダーのポリシー] のプルダウンより該当の個人タグをクリックします
- [OK] をクリックします