- フルアクセス許可
- メールボックス所有者として送信する
- 代理人として送信する
- フルアクセス許可の付与
- メールボックス所有者として送信する権限の付与
- 代理人として送信する (代理人送信権限) の権限の付与
- フルアクセス許可の削除
- メールボックス所有者として送信する権限の削除
- 代理人として送信する (代理人送信権限) の権限の削除
共有メールボックスでメンバーに追加した場合、フルアクセス許可とメールボックス所有者として送信する権限が付与され、メールの送受信が可能となります。
また、代理人として送信する権限もあり、運用にあわせて送信の権限を変更することもできます。
ユーザーメールボックスに対して権限を付与することも可能です
それぞれの権限については、以下にてご説明していきたいと思います。
フルアクセス許可
共有メールボックスにログインして、そのメールボックスの所有者として作業できます。予定表アイテムを作成したり、電子メールメッセージの読み取り、表示、削除、変更を行ったり、タスクと予定表の連絡先を作成することができます。 [メールボックス所有者として送信する] または、[代理人として送信する] のアクセス許可を持っていない場合、共有メールボックスからの送信はできません。
メールボックス所有者として送信する
メールの送信時に共有メールボックスとして送信ができます。例えば、[A] というユーザーが、共有メールボックス [B] にとしてメールを送信をすると、差出人を [B] として電子メールを送信することができます。
代理人として送信する
共有メールボックスの代理として送信ができます。例えば、[A] というユーザーが、共有メールボックス [B] としてメールを送信をすると、送信者の項目に "A が次の人の代理で送信しました: B" とメールに記載されます。
なお、権限を付与する場合、個別に追加、削除する方法とCSVファイルを利用して一括で複数のユーザーに対して追加、削除をおこなうことが可能です。
以下にそれぞれの手順についてご紹介します。
※PoweshellにてExchangeOnlineに接続してから実行してください。
フルアクセス許可の付与
ユーザー個々に設定する
[構文]
Add-MailboxPermission -Identity <対象のメールアドレス> -User "<ユーザーのメールアドレス>" -AccessRights <アクセス権>
[実行例]
Add-MailboxPermission -Identity User01@contoso.com -User User001@contoso.com -AccessRights FullAccess
CSV ファイルを使用し複数ユーザーに対し一括で設定する
◇ 1. 権限付与を行う対象ユーザーの CSV ファイルを作成する
<CSV ファイルの構文>
1 行目 : Identity,User
2 行目 : <設定を行うメールボックスのメール アドレス>,<権限を付与するユーザーのメール アドレス>
<CSV ファイルの作成例>
Identity,User
Shared001@contoso.com,User1@contoso.com
Shared001@contoso.com,User2@contoso.com
※ 文字コードは [UTF-8] を選択し、保存時の拡張子を CSV 形式に指定し、任意のフォルダに保存します。
<参考情報 : UTF-8 での保存の手順>
- CSV ファイルを右クリックし、[プログラムから開く] - [メモ帳] の順にクリックします
- 開いたメモ帳で [ファイル] - [名前を付けて保存] の順にクリックします。
- ファイルの種類で「すべてのファイル」を選択します。
- 文字コードで「UTF-8」を選択します。
- [保存] をクリックします。
2. 作成した CSV ファイルを用い、メールボックスの権限付与を行う
----------
[構文]
Import-CSV "<保存先のパス\ファイル名.csv>" | Foreach-object { Add-MailboxPermission -Identity $_.Identity -User $_.User -AccessRights FullAccess}
[実行例]
Import-CSV C:\Temp\Accesslist.csv | Foreach-object { Add-MailboxPermission -Identity $_.Identity -User $_.User -AccessRights FullAccess}
※実行例は Cドライブ直下の Temp フォルダー内に保存した Accesslist.csv ファイルを指定しております。
メールボックス所有者として送信する権限の付与
ユーザー個々に設定する
[構文]
Add-RecipientPermission -Identity <該当のメールボックス のアドレス> -Trustee <送信権を付与するユーザーのアドレス> -AccessRights SendAs
[実行例]
Add-RecipientPermission -Identity Shared01@contoso.com -Trustee User01@contoso.com -AccessRights SendAs
CSV ファイルを使用し複数ユーザーに対し一括で設定する
◇ 1. 権限付与を行うメールボックス、ユーザーの CSV ファイルを作成する
----------
<CSV ファイルの構文>
1 行目 : Identity,Trustee
2 行目 : <設定を行うメールボックスのメールアドレス>,<権限を付与するユーザーのメールアドレス>
<CSV ファイルの作成例>
Identity,Trustee
Shared001@contoso.com,User1@contoso.com
Shared001@contoso.com,User2@contoso.com
※ 文字コードは [UTF-8] を選択し、保存時の拡張子を CSV 形式に指定し、任意のフォルダに保存します。
◇ 1-2. 作成した CSV ファイルを用い、メールボックスの権限付与を行う
----------
[構文]
Import-CSV <保存先のパス\ファイル名> | Foreach-object {Add-RecipientPermission -Identity $_.Identity -Trustee $_.Trustee -AccessRights SendAs -Confirm: $False}
[実行例]
Import-CSV C:\Temp\Accesslist.csv | Foreach-object {Add-RecipientPermission -Identity $_.Identity -Trustee $_.Trustee -AccessRights SendAs -Confirm: $False}
※実行例は Cドライブ直下の Temp フォルダー内に保存した Accesslist.csv ファイルを指定しております。
代理人として送信する (代理人送信権限) の権限の付与
ユーザー個々に設定する
[構文]
Set-Mailbox -Identity <該当のメールボックス のアドレス> -GrantSendOnBehalfTo @{Add ="送信権を付与するユーザーのアドレス"}
[実行例]
Set-Mailbox -Identity Shared01@contoso.com -GrantSendOnBehalfTo @{Add =User01@contoso.com}
CSV ファイルを使用し複数ユーザーに対し一括で設定する
◇ 1. 権限付与を行うメールボックス、ユーザーの CSV ファイルを作成する
----------
<CSV ファイルの構文>
1 行目 : Mailbox,User
2 行目 : <設定を行うメールボックスのメールアドレス>,<権限を付与するユーザーのメールアドレス>
<CSV ファイルの作成例>
Mailbox,User
Shared001@contoso.com,User1@contoso.com
Shared001@contoso.com,User2@contoso.com
※ 文字コードは [UTF-8] を選択し、保存時の拡張子を CSV 形式に指定し、任意のフォルダに保存します。
◇ 1-2. 作成した CSV ファイルを用い、メールボックスの権限付与を行う
----------
[構文]
Import-CSV "<保存先パス\ファイル名.csv>" | Foreach-object {Set-Mailbox -Identity $_.Mailbox -GrantSendOnBehalfTo @{Add =$_.User}}
[実行例]
Import-CSV "C:\Temp\GrantSendOnBehalfTo.csv" | Foreach-object {Set-Mailbox -Identity $_.Mailbox -GrantSendOnBehalfTo @{Add =$_.User}}
フルアクセス許可の削除
ユーザー個々に設定する
[構文]
Remove-MailboxPermission -Identity <対象のメールアドレス> -User "<ユーザーのメールアドレス>" -AccessRights <アクセス権>
[実行例]
Remove-MailboxPermission -Identity User01@contoso.com -User User001@contoso.com -AccessRights FullAccess
CSV ファイルを使用し複数ユーザーに対し一括で設定する
◇ 1. 権限付与を行う対象ユーザーの CSV ファイルを作成する
<CSV ファイルの構文>
1 行目 : Identity,User
2 行目 : <設定を行う共有メールボックスのメール アドレス>,<権限を削除するユーザーのメール アドレス>
<CSV ファイルの作成例>
Identity,User
Shared001@contoso.com,User1@contoso.com
Shared001@contoso.com,User2@contoso.com
※ 文字コードは [UTF-8] を選択し、保存時の拡張子を CSV 形式に指定し、任意のフォルダに保存します。
<参考情報 : UTF-8 での保存の手順>
- CSV ファイルを右クリックし、[プログラムから開く] - [メモ帳] の順にクリックします
- 開いたメモ帳で [ファイル] - [名前を付けて保存] の順にクリックします。
- ファイルの種類で「すべてのファイル」を選択します。
- 文字コードで「UTF-8」を選択します。
- [保存] をクリックします。
◇2. 作成した CSV ファイルを用い、共有メールボックスの権限削除を行う
[構文]
Import-CSV "<保存先のパス\ファイル名.csv>" | Foreach-object { Remove-MailboxPermission -Identity $_.Mailbox -User $_.User -AccessRights FullAccess}
[実行例]
Import-CSV C:\Temp\Accesslist.csv | Foreach-object { Remove-MailboxPermission -Identity $_.Identity -User $_.User -AccessRights FullAccess}
※実行例は Cドライブ直下の Temp フォルダー内に保存した Accesslist.csv ファイルを指定しております。
メールボックス所有者として送信する権限の削除
ユーザー個々に設定する
[構文]
Remove-RecipientPermission -Identity <該当のメールボックス のアドレス> -Trustee <送信権を削除するユーザーのアドレス> -AccessRights SendAs
[実行例]
Remove-RecipientPermission -Identity Shared01@contoso.com -Trustee User01@contoso.com -AccessRights SendAs
CSV ファイルを使用し複数ユーザーに対し一括で設定する
◇ 1. 権限削除を行う共有メールボックス、ユーザーの CSV ファイルを作成する
----------
<CSV ファイルの構文>
1 行目 : Identity,Trustee
2 行目 : <設定を行うメールボックスのメールアドレス>,<権限を削除するユーザーのメールアドレス>
<CSV ファイルの作成例>
Identity,Trustee
Shared001@contoso.com,User1@contoso.com
Shared001@contoso.com,User2@contoso.com
※ 文字コードは [UTF-8] を選択し、保存時の拡張子を CSV 形式に指定し、任意のフォルダに保存します。
◇ 1-2. 作成した CSV ファイルを用い、メールボックスの権限削除を行う
----------
[構文]
Import-CSV <保存先のパス\ファイル名> | Foreach-object {Remove-RecipientPermission -Identity $_.Identity -Trustee $_.Trustee -AccessRights SendAs -Confirm: $False}
[実行例]
Import-CSV C:\Temp\Accesslist.csv | Foreach-object {Remove-RecipientPermission -Identity $_.Identity -Trustee $_.Trustee -AccessRights SendAs -Confirm: $False}
※実行例は Cドライブ直下の Temp フォルダー内に保存した Accesslist.csv ファイルを指定しております。
代理人として送信する (代理人送信権限) の権限の削除
ユーザー個々に設定する
==========
[構文]
Set-Mailbox -Identity <該当のメールボックス のアドレス> -GrantSendOnBehalfTo @{Remove ="送信権を削除するユーザーのアドレス"}
[実行例]
Set-Mailbox -Identity Shared01@contoso.com -GrantSendOnBehalfTo @{Remove =User01@contoso.com}
CSV ファイルを使用し複数ユーザーに対し一括で設定する
◇ 1. 権限削除を行うメールボックス、ユーザーの CSV ファイルを作成する
----------
<CSV ファイルの構文>
1 行目 : Identity,User
2 行目 : <設定を行うメールボックスのメールアドレス>,<権限を削除するユーザーのメールアドレス>
<CSV ファイルの作成例>
Identity,User
Shared001@contoso.com,User1@contoso.com
Shared001@contoso.com,User2@contoso.com
※ 文字コードは [UTF-8] を選択し、保存時の拡張子を CSV 形式に指定し、任意のフォルダに保存します。
◇ 1-2. 作成した CSV ファイルを用い、メールボックスの権限付与を行う
----------
[構文]
Import-CSV "<保存先パス\ファイル名.csv>" | Foreach-object {Set-Mailbox -Identity $_.Mailbox -GrantSendOnBehalfTo @{Remove =$_.User}}
[実行例]
Import-CSV "C:\Temp\GrantSendOnBehalfTo.csv" | Foreach-object {Set-Mailbox -Identity $_.Mailbox -GrantSendOnBehalfTo @{Remove =$_.User}}