
発達障害のあるお子さんや大人の方の中には、「錠剤を飲むこと」がとても難しいという方がいます。
我が家でも、医師から処方された薬をどうしても飲んでもらえず、毎日のように格闘した経験があります。
今回は、錠剤をうまく飲んでもらうために試してきた工夫や、薬に対する特性の理解についてお話ししたいと思います。
なぜ錠剤が飲みにくいのか?
発達障害のある方が錠剤を飲むのが苦手な理由には、いくつかの傾向があります。
感覚過敏がある
口の中の異物感や、薬の表面の舌触りが強く気になってしまい、吐き出してしまうことがあります。
味にとても敏感
コーティングされている錠剤でも、ほんの少し苦味を感じ取ってしまい、「まずいから嫌だ」となってしまうことがあります。
飲み込む動作に対する違和感
“水と一緒に丸のみする”という行動そのものが難しい場合もあります。これは感覚のズレや運動の苦手さに関係していることもあるようです。
こだわりやルーティンを崩せない
「今まで薬を飲んだことがないから、これからも飲みたくない」といったこだわりが強く、薬の存在自体を受け入れづらいこともあります。
実際に試した工夫
私が試してみて、ある程度効果があった工夫を紹介します。
1. ジュースやゼリーで飲みやすくする
市販の「服薬ゼリー」などを使うと、錠剤の味や舌触りが気にならなくなります。ぶどう味やりんご味など、味のバリエーションも豊富です。
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2. 錠剤を粉にして飲ませる
医師や薬剤師に相談の上、錠剤を粉にしてもらえることもあります。粉末を好みのジュースに混ぜると、飲めることもあります(※全ての薬でできるわけではありません)
3. 好きな飲み物と一緒に飲む
水では飲み込めなくても、好きな飲み物(オレンジジュース、乳酸菌飲料など)と一緒ならうまく飲めたというケースもあります。
4. ご褒美やルーティンを作る
「薬を飲めたらシールを貼る」「薬のあとに好きな動画を見ていい」など、ポジティブなご褒美を取り入れるのも効果的です。
5. 他の剤形に変更してもらう
どうしても無理な場合は、医師に相談して液体の薬(シロップ)や貼り薬(テープ剤)などに変えてもらうことも可能です。
工夫しても無理なときは?
無理やり薬を飲ませようとすると、薬に対する拒否感がより強くなってしまうこともあります。そんな時は、一度立ち止まって「どうして嫌なのか?」を丁寧に聞き出すことも大切です。
そして、できれば医師の診察時に本人も同席し、本人の不安や特性を医療者に伝えてもらうことが大きな助けになります。
薬の飲み方を一緒に練習してくれる小児科の先生や、優しく対応してくれる薬剤師さんがいるとかなり安心できます。
まとめ
- 錠剤を飲めないのは「わがまま」ではなく、感覚の特性や認知の特徴によるもの
- 工夫や声かけ、環境の工夫によって少しずつ慣れていくことができる
- 困った時は、一人で抱え込まず、医師や薬剤師、支援者に相談するのが大事