今回はPSTインポートサービスについて解説します。
よろしくお願いいたします
一般的には、Outlookクライアントでpstファイルをインポートすることが可能ですが、管理者にて、一括でpstファイルをインポートする機能として、PSTインポートサービスがあります。
本機能を利用する管理者には Exchange の役割である [Mailbox Import Export] が付与されている必要がありますので、あらかじめ付与しておきます。
以下に手順をご紹介していきたいと思いますので、ご参照いただけますと幸いです。
■ インポートサービスの手順について
事前準備
- 全体管理者にて Office 365 ポータルサイトへサインインをします。
- Office 365 Admin center から Exchange 管理センターへ遷移します。
- Exchange 管理センター左側メニューの [アクセス許可] をクリックします。
- [管理者の役割] を選択し、[Organization Management] をダブルクリックします。
- [Organization Management] 編集画面の [役割:] の [+] をクリックします。
- [役割の選択] 画面より、[Mailbox Import Export] を多ブルクリックし、[追加->] に含まれているのを確認し [OK] をクリックします。
- [保存] をクリックします。
※ 設定した権限が反映されるまで、時間がかかる場合があります。
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□ 1. Office 365 へのアップロード手順
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- [管理センター] - [セキュリティ] より [セキュリティ] 管理センターへ移動します。
- 画面左側メニューより [データガバナンス] - [インポート] をクリックします。
- [+ 新規インポート ジョブ] をクリックします。
- 任意の名前を入力し、[次へ] をクリックします。
※ 既に存在しているインポート ジョブの名前は使用できません。
- [データをアップロードする] が選択されてることを確認し、[次へ] をクリックします。
- [ネットワーク アップロードの SAS URL の表示] をクリックします。
- [Azure AzCopy ツールのダウンロード] をクリックします。
- Azure Azcopy ツールのダウンロードが開始されるため、画面の指示に従いインストールを完了します。
- コマンド プロンプトを管理者として起動し、Azure Azcopy ツールがインストールされているディレクトリへ移動します。
※ コマンド プロンプトを Azure Azcopy ツールがインストールされているディレクトリへ移動するためには、コマンド プロンプト上でコマンドを実行します。
例 ) 既定のインストール先の場合
[実行するコマンド]
cd %ProgramFiles(x86)%\Microsoft SDKs\Azure\AzCopy
※ 実行後、コマンド プロンプト上の C:\WINDOWS\system32> の表示が C:\Program Files (x86)\Microsoft SDKs\Azure\AzCopy> に変わります。
- コマンド プロンプト上で以下のコマンドを実行し、PST ファイルを Office 365 にアップロードします。
[構文]
AzCopy.exe /Source:<PST ファイルの保存先> /Dest:<項番 6 で表示した SAS URL> /V:<ログファイルの保存先> /Y
※ PST ファイルの保存先、SAS URL、ログファイルの保存先は、全てダブルクォーテーションで囲ってください。
※ フォルダー内の全てのファイルがアップロードされます。
例 ) 以下の条件でコマンドを実行する場合
PST ファイルの保存先 : C:\Users\Backup
SAS URL : https://123456789.windows.net/abc123456789
ログの保存先 : C:\Users\Backup\Import.log
[実行コマンド例]
AzCopy.exe /Source:"C:\Users\Backup" /Dest:"https://123456789.windows.net/abc123456789" /V:"C:\Users\Desktop\Backup\Import.log" /Y
コマンドプロンプトにて以下のように結果が表示されますと、正常にアップロードが完了してます。
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Total files transferred: 1
Transfer successfully: 1
Transfer skipped: 0
Transfer failed: 0
Elapsed time: 00.00:00:09
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□ 2. マッピングファイルの作成
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- 以下のURLよりマッピング ファイルのコピーをダウンロードします。
https://go.microsoft.com/fwlink/p/?LinkId=544717
- CSV ファイルに必要な値を入力し、保存します。
※ この際、UTF-8 の形式で保存してください。
※ PST ファイルの名前は、アップデートされたファイルと同名のファイル名を指定する必要があります。
<記入例>
Workload : Exchange (ユーザーメールボックスにインポートする場合)
FilePath : 空欄
Name : PSTのファイル名
Mailbox : PSTをインポートするメールアドレス
IsArchive : アーカイブメールボックスにインポートするかプライマリメールボックスにインポートするか選択します。(プライマリメールボックスにインポートする場合は"FALSE"を指定します)
TargetRootFolder : インポートするフォルダを指定 (/"フォルダ名" の形式で登録します)
SPFileContainer : 空欄
SPManifestContainer : 空欄
SPSiteUrl : 空欄
TargetRootFolderは、空欄の場合は、新規フォルダが作成され、そこにインポートされます。
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□ 3. インポートジョブの実行
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- 新規インポートジョブの作成画面に戻り、[ファイルのアップロードを完了しました] ならびに [マッピング ファイルにアクセスできます] をチェックし、[次へ] をクリックします。
- [マッピング ファイルの選択] 画面より、[マッピング ファイルを選択] をクリックし、作成した CSV ファイルを選択します。
- [検証]をクリックします。
- [保存] - [閉じる] - [閉じる] をクリックします。
- インポートジョブの分析が開始されます。
- [状態] が [分析完了] に変更されたことを確認し、該当のインポートジョブをクリックします。
※ 分析の進行中のまま進まない場合は、[更新] をクリックします。
- [Office 365 にインポート] をクリックします。
- [いいえ、すべてをインポートします] を選択し、[次へ] をクリックします。
- [データのインポート] をクリックすると、インポート処理が開始されます。
- [状態] が [完了] となったことを確認し、メールボックスにデータがインポートされていることをご確認ください。
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