レポート機能など複数ありますが、残念ながら、ユーザーの送受信数の確認を目的とした機能はありません。
なお、ユーザー個別で送受信したログを取得する方法として最大 90 日間のログが取得可能な [メッセージ追跡] の機能があります。
あくまでも集計用のツールではなくトラブルシュート用のツールであるため、レポートを抽出してから別途集計する必要があります。
メッセージ追跡機能から増補要約レポートを要求する方法
- 全体管理者アカウントにて、[Office 365 セキュリティ/コンプライアンス (https://protection.office.com)] にアクセスします。
- 左メニューより [メール フロー] > [メッセージ追跡] を選択します。
- [+追跡の開始] を選択します。
- 以下設定をそれぞれ行います。
メール受信数を確認する場合
・[送信元が次のユーザー] : 送信者の情報を入力する欄です、ここは空欄で問題ございません。
・[送信先が次のユーザー] : 受信者の情報を入力する欄です、ここに調べたいユーザーのアドレスをご入力ください。
※ 送信数を確認する場合は [送信元が次のユーザー] に調べたいユーザーのアドレスを指定してください。他の操作は同じです。
・[次の時間の範囲内に送信] : [カスタム] を選択します。
・[タイム ゾーン] : (UTC+09:00) Osaka, Sapporo, Tokyo
・[開始日] : 例 2021-1-14 00:00
・[終了日] : 例 2021-1-15 00:00
・[その他の検索オプション] をクリックし、[方向] プルダウンメニューにて [受信] を選択します。
※送信数を確認する場合は、[送信] を選択します。
・[レポートの種類を選択] をクリックし、[増補要約レポート] を選択します。
- [次へ] をクリックし、[レポートがダウンロードできるようになった場合の通知メッセージの送信先:] にレポート生成完了後の通知をする内部のメールアドレスを入力します。
- [レポートの準備] > [閉じる] をクリックします。
※ レポートの生成完了まで 2 ~ 6 時間程度のお時間がかかります。完了後に [レポートがダウンロードできるようになった場合の通知メッセージの送信先:] に通知メールが届きますので、本文内の "here" リンクよりダウンロードが可能です。
出力された CSV ファイルを [UTF-8] で保存し直します。
取得したレポートは、件名などに 2 バイト文字が含まれていると既定で文字化けしておりますため、文字コードを [UTF-8] に変更し、文字化けを回避します。
ダウンロード後、レポートの情報を変更して保存すると文字コードの変更ができなくなるため、ダウンロード後すぐに、以下の文字コード変更作業を実行します。
- ダウンロードした CSV ファイルを右クリックし、[プログラムから開く] > [メモ帳] の順にクリックします
- 開いたメモ帳で [ファイル] > [名前を付けて保存] の順にクリックします。
- ファイルの種類で [すべてのファイル] を選択します。
- 文字コードで [UTF-8] を選択します。
- [保存] をクリックします。
- 保存し直した CSV ファイルを開き、文字化けがされていないことを確認してください。
フィルター機能にて、時系列順に並び変えます。
- 1 行目を全選択し、[フィルター(F)] 処理を施します。
- A 列 [date_time] 項目にある下向きのフィルターボタンをクリックし、[昇順(S)] を選択します。
- 上から下へと時系列順に並び変わります。
- W 列 [directionality] 項目にある下向きのフィルターボタンをクリックし、[Originating] のみにチェックを入れ、[OK] をクリックします。
※ [Originating] ログが記録されていた際は、Exchange Online から送信されたメッセージであることを表します。
※ [Incoming] ログが記録されていた際は、組織外の送信者からのメッセージであったことを表します。
※ その他、確認されたい項目にあわせ、任意にソートし確認します。
※ 1 行目を抜いた行数が件数としてカウント可能です。
主な各パラメーターについて
・A 列 [date_time] : メッセージに対するイベント実行日時が UTC (世界標準時刻) で表示されます。
UTC (世界標準時) が採用されており、出力された [date_time] を日本時間とすることはできかねます。
そのため、[date_time] は、UTC (世界標準時) で表示されます。
表示されております UTC (世界標準時) に、9 時間を加算することで、日本時間としてご確認が可能です。
・I 列 [event_id] : メッセージイベントの種類です。主に以下の種類があります。
DEFER : メッセージの遅延
DELIVER : メッセージの配信
EXPAND : 配布グループの展開配信
FAIL : メッセージ配信の失敗
SEND : メッセージの送信
Pending : メッセージが保留中
Resolved : メッセージの受信者が別のメールアドレスに解決された (転送など)
Quarantine : メッセージが検疫に隔離された
・K 列 [message_id] : メッセージに付与された固有 ID
・M 列 [recipient_address] : 受信者アドレス
・N 列 [recipient_status] : DSN コードなど配信状況。受信者にメッセージが配信された状態を示します。
・S 列 [message_subject] : メッセージの件名
・T 列 [sender_address] : 送信者アドレス
・W 列 [directionality]
[Originating] ログが記録されていた際は、Exchange Online から送信されたメッセージであることを表します。
[Incoming] ログが記録されていた際は、組織外の送信者からのメッセージであったことを表します。