Office365で利用できるグループとし、配布グループ(配布リスト)、セキュリティグループ、メールが有効なセキュリティグループ、動的配布グループ、Office365グループがあります。
それぞれのグループの概要について、ご紹介していきたいと思います。
■ 配布グループ(配布リスト)
配布グループは権限等の変更ができないため、主にメーリングリストとして利用する機能となります。
メンバーを登録した上で、配布グループのメールアドレスにメールを送信すると、グループに所属するメンバーに当該メールが一斉に送信されます。
配布グループはグループの所有者権限を持ったユーザーと全体管理者が、メンバーの変更や削除を行うことが可能です。
■セキュリティ グループ
メールの配信ではなく、権限の管理を目的として使用されるグループです。
営業部、経理部、人事部など企業では、様々な所属に応じて閲覧できる情報やアクセス可能な情報に違いがあります。
この権限を、個人ではなく部署 (グループ) に設定することで、同一の権限をメンバー全員に付与し、人事異動などがあった際にも、権限の付け外しをスムーズに行うことを目的としたグループです。
部署だけではなく、部長や課長といった役職者、一般社員・アルバイトなどの職位でもグループ作成が可能です。
■ メールが有効なセキュリティグループ
グループ単位で権限の設定を行なうことが可能なグループです。
配布グループとセキュリティグループの両方の性質を合わせ持ったものが、メールが有効なセキュリティグループになります。
メーリングリストの機能については、配布グループと同等の機能となります。
グループの管理を行う場合には、該当のグループの所有者権限を持ったユーザーである必要があり、全体管理者であっても一部、編集が実施できない項目 (所有者の変更やグループの削除) があります。
なお、Powershellのコマンドレットで実施する場合は、BypassSecurityGroupManagerCheckのパラメータをつけることで、所有者ではない管理者でも実施することができます。
<例>
メールが有効なセキュリティグループに、所有者を追加する場合のコマンドレット
Set-DistributionGroup -identity "グループのアドレス" -ManagedBy @{Add='追加するユーザー'} -BypassSecurityGroupManagerCheck
■ 動的配布グループ
動的配布グループは、グループに特定の条件を設定し、その条件に一致したユーザーを自動的に動的配布グループのメンバーとすることが可能です。
動的配布グループ宛にメールを送信する都度、設定している条件にて配信するメンバーを抽出し、メールを配信します。
使用例 : 部署名や事業所名を条件として動的配布グループを作成する
上記使用例の場合、人事異動やユーザーが退職した際にユーザー属性を変更することで、自動的にメンバーの追加や削除が行われるため、管理が容易になります。
■ Office 365 グループ
Exchange Online の配布グループとしての機能 (グループ会話) だけでなく、ファイルの共有 (OneDrive) や ノートブック (OneNote) の共有など、Exchange 以外の Office 365 の機能を兼ね備えています。
Office 365 グループはライセンスの付与が不要なメールボックスであり、該当グループ宛のメールは参加メンバーの受信トレイにスレッド会話として表示することが可能です。
また、ファイルや予定表を共有することもできます。
そのため、配布グループや共有メールボックスの機能を継承しつつ、さらにグループ内での共同作業を円滑化させるために、その他の機能を統合しているイメージです。
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