
- リモートドメインとは?
- リモートドメインでどのようなことができるか?
- 特定のユーザーだけに対してリモートドメインを設定できるか?
- 不在時の自動応答の種類
- 自動応答を許可する
- 自動転送を許可する
- 配信レポートを許可する
- 配信不能レポートを許可する
- 会議出席依頼の転送通知を許可する
- リッチテキスト形式の使用
- サポートされている文字セット
リモートドメインとは?
リモートドメイン(Remote Domain)とは、特定の外部ドメインとのメール送受信に適用するポリシーを個別にカスタマイズできる機能です。
通常、Exchange Online のメール処理はテナント共通の既定設定が使われますが、
リモートドメインを使うことで、ドメイン単位に細かい挙動を制御できます。
自身のテナントで利用しているドメイン(承認済みドメイン)を対象とすることはできません。
Exchange 管理センターから、メールフローのリモートドメインをクリックすると既定では、Defaultのみポリシーが存在しています。
これは、外部のドメインをすべて対象としたポリシーですが、新規でポリシーを作成することでドメイン単位で設定することもできます。
なお、ドメイン単位で作成したポリシーは Default の設定よりも優先される動作です。
リモートドメインでどのようなことができるか?
- 例としては、以下のようなことができます。
- 自動転送を制御する
- 自動応答を制御する
- 配信不能通知 (NDR) を返さないようにする
- TNEF(winmail.dat)の使用を制御する
- 特定システムに合わせた MIME 形式やエンコード指定
- SimpleDisplayName を差出人として送信する
管理画面から設定できるものと Powershell でしかできない設定があります。
特定のユーザーだけに対してリモートドメインを設定できるか?
ドメイン単位での設定であるため、外部の特定のユーザーのみリモートドメインを適用するという設定はできません。
また、テナントの全ユーザーを対象に適用されるため、テナント内の特定のユーザーにだけリモートドメインの設定を適用するということもできません。
つまり、リモートドメインの設定はテナント内のユーザーに適用され、外部ドメイン単位でしか設定できないということです。
管理画面上から設定できる項目を以下にまとめてみましたので、ご確認ください。
不在時の自動応答の種類
組織外から送信されたメールに対してのみ対象となり、組織内から送信したメールに対しては、どの項目を選択した場合でも組織内向けに作成した自動応答のテンプレートが送信される動作となります。
[自動応答] には以下の 2 種類があります。
・ Outlook クライアントの [ファイル] > [情報] > [自動応答 (不在時)] より行う自動応答
・ Outlook on the Web オプションの [メール] > [自動処理] > [自動応答] より行う自動応答
各設定項目
・ [なし]
組織外から送信されたメールに対して、自動応答を送信しない動作となります。
・ [外部の不在時返信のみを許可する]
組織外から送信されたメールに対して、組織外向けに作成した自動応答のテンプレートを送信する動作となります。
※通常の動作と同様でございます。
・ [外部および従来の不在時応答を許可する]
組織外から送信されたメールに対して、組織外向けに作成した自動応答のテンプレートを送信する動作となります。
[従来の不在応答] につきましては、Outlook 2003 以前の自動応答機能を指しております。
・ [内部の不在時返信のみを許可する]
組織外から送信されたメールに対して、組織内向けに作成した自動応答のテンプレートが送信される動作となります。
[なし]に設定している場合、[メッセージ追跡]にて、[LED=250 2.1.5 RESOLVER.OOF.SuppressExternal; external OOFs are suppressed] のエラーが記録されます。
自動応答を許可する
Outlook クライアントの仕分けルールの処理として [通知メッセージを使ってサーバーで返信する] を使用した場合の自動応答が対象となります。
チェックを外すと組織外から送信されたメールがルールの条件に一致した場合でも、自動応答メッセージが配信されない動作となります。
なお、元の送信元が組織外であっても、 [通知メッセージを使ってサーバーで返信する] にて指定している送信先が組織内受信者の場合は、ブロックされずに配送されます。
[メッセージ追跡]にて、[250 2.1.5 RESOLVER.MSGTYPE.AR; handled AutoReply addressed to external recipient]のエラーが記録されます。
自動転送を許可する
Outlook on the web (OWA)オプションの転送設定、および、受信トレイのルール(仕分けルール)の転送、リダイレクト設定が対象となります。
チェックを外した場合、上記の転送設定にて、転送先に組織外のユーザーを指定した場合、組織外への転送は禁止される動作となります。
[メッセージ追跡]にて、[250 2.1.5 RESOLVER.MSGTYPE.AF; handled AutoForward addressed to external recipient]のエラーが記録されます。
配信レポートを許可する
配信状態通知 (DSN) の配信が対象となります。
チェックを外すと、組織外のユーザーが配信確認要求のメールを送信した場合、配信確認メッセージが外部へ送信されることを禁止します。
配信不能レポートを許可する
Exchange Online より送信する配信不能通知 (NDR) が対象となります。
チェックを外すと NDR が外部へ送信されることを禁止します。
会議出席依頼の転送通知を許可する
会議の参加者が会議出席依頼を転送すると、会議出席依頼の転送通知が自動的に作成され、会議の開催者に送信されます。
生成された会議出席依頼の転送通知が対象となり、チェックを外すと転送通知が外部へ送信されることを禁止します。
[メッセージ追跡]にて、[250 2.1.5 RESOLVER.MSGTYPE.NDR; handled MFN addressed to external recipient]のエラーが記録されます。
リッチテキスト形式の使用
リッチテキスト形式(TNEF) で送信するかどうかを設定します。
[ユーザー設定に従う] に設定している場合、ユーザーが Outlook クライアントよりプレーンテキストや HTML の形式を指定してメール送信した場合であっても、システムによってリッチテキスト (TNEF でのカプセル化) 形式での送信が必要と判断された場合は、自動的にリッチテキスト形式での送信となります
各設定項目
・[常に許可]
外部宛に送信されるメールが、常にリッチテキスト形式でカプセル化され送信されます。
・[許可しない]
外部宛に送信されるメールが、リッチテキスト形式でカプセル化されることを禁止します。
・[ユーザー設定に従う]
メールの送信者が指定した設定に依存し、リッチテキスト形式でのカプセル化が行われるかが異なります。
リッチテキストで送信することで以下のような事象が発生しますので、ご参照ください。
サポートされている文字セット
[サポートされている文字セット] の設定は、メールクライアントにて文字セットが指定されていない場合に指定する設定となります。
OWAや MAPI 接続のOutlook クライアントは、あらかじめ文字セットが指定されて送信が行われるため、本設定の意味はないものと考えて大丈夫です。
各設定項目
・[MIME 文字セット]
MIME 形式で送信されたメールに文字コードが指定されていない場合のエンコードを指定します。
・[MIME 以外の文字セット]
MIME 形式以外で送信されたメールに文字コードが指定されていない場合のエンコードを指定します。