
SecureMX (セキュアエムエックス) とは、メールの送受信を安全にするためのクラウド型メールセキュリティサービスです。
企業のメール環境において問題となる「迷惑メール」「ウイルス」「誤送信」などのリスクをまとめて対策できます。
今回は、SecureMXについてやExchangeOnlineと併用できるのかについてご紹介したいと思います。
- SecureMXでできることは?
- Exchange Onlineと併用できる?
- なぜ併用するのか?
- SecureMXを導入するメリット・デメリット
- SecureMXが向いている企業とは?
- SecureMX導入時の注意点
SecureMXでできることは?
① 迷惑メール・スパム対策
SecureMXは高度なフィルタリング機能により、スパムメールやフィッシングメールを自動的にブロックします。
従業員が危険なメールを開くリスクを大幅に低減できます。
② ウイルス・マルウェア対策
添付ファイルや本文に含まれるウイルスを検知し、感染を未然に防ぎます。
ランサムウェアなどの被害対策としても有効です。
③ メール誤送信防止
送信前に確認を促したり、一定時間送信を保留する機能があります。
宛先間違いや添付漏れなどのヒューマンエラーを防止できます。
④ 情報漏えい対策(メールの暗号化)
重要なメールを自動で暗号化することで、第三者による盗み見を防ぎます。
個人情報や機密情報の送信にも安心です。
⑤ 管理・ログ機能
メールの送受信履歴をログとして管理できるため、トラブル発生時の追跡や監査にも対応できます。
SecureMXの仕組み
SecureMXは、メールサーバーの前段に配置される「ゲートウェイ型サービス」です。
すべてのメールが一度SecureMXを通過することで、安全性がチェックされます。
Exchange Onlineと併用できる?
結論から言うと、SecureMXはExchange Onlineと併用可能です。
併用のイメージ
インターネット
↓
SecureMX(セキュリティチェック)
↓
Exchange Online(メールボックス)
このように、Exchange Onlineの前段にSecureMXを配置する構成で利用します。
ドメインのMXレコードをSecureMXに配信するように設定するのが一般的です。
なぜ併用するのか?
Exchange Onlineにもセキュリティ機能(Microsoft Defender for Office 365など)はありますが、 以下の理由からSecureMXを併用するケースがあります。
- より強力な迷惑メール対策を追加したい
- 誤送信防止機能を強化したい
- 日本企業向けの細かい制御をしたい
- 既存環境からの移行でそのまま使いたい
SecureMXを導入するメリット・デメリット
メリット
- メールセキュリティを一括で強化できる
- 誤送信などヒューマンエラー対策ができる
- Exchange Onlineと組み合わせて多層防御が可能
デメリット
- コストが追加でかかる
- 設定(DNSやルーティング)がやや複雑
- 遅延がわずかに発生する場合がある
SecureMXが向いている企業とは?
SecureMXはすべての企業に必須というわけではありませんが、特定の課題を抱えている企業には非常に効果的なサービスです。
① メール誤送信のリスクを減らしたい企業
取引先や顧客に対してメールを頻繁に送る企業では、
宛先ミスや添付ファイルの間違いによる情報漏えいリスクが常にあります。
SecureMXの送信保留機能や確認機能により、ヒューマンエラーを未然に防ぐことができます。
② 情報漏えい対策を強化したい企業
個人情報や機密情報を扱う企業では、メールのセキュリティ対策が非常に重要です。
- 顧客情報を扱う企業
- 医療・福祉関係
- 金融・保険業
- 士業(弁護士・税理士など)
このような企業では、自動暗号化やログ管理機能が大きなメリットになります。
③ 迷惑メール・フィッシング対策を強化したい企業
近年は巧妙なフィッシングメールが増えており、従業員が誤って開いてしまうケースも少なくありません。
SecureMXを導入することで、危険なメールを事前にブロックし、社内のセキュリティレベルを底上げできます。
④ Exchange Onlineのセキュリティに不安がある企業
Exchange Onlineにもセキュリティ機能はありますが、「それだけでは不安」という企業も多いです。そのような場合、SecureMXを前段に配置することで、多層防御(セキュリティの二重化)が可能になります。
SecureMX導入時の注意点
SecureMXは非常に便利なサービスですが、導入時にいくつか注意すべきポイントがあります。
ここを理解しておかないと、「メールが届かない」「遅い」といったトラブルにつながる可能性があります。
① MXレコードの変更に注意
SecureMXを利用する場合、メールの配送経路を変更するためにMXレコードの設定変更が必要になります。
- 変更前:直接Exchange Onlineへ配送
- 変更後:SecureMX → Exchange Online
この設定を誤ると、以下のような問題が発生します。
- メールが届かない
- ループ(同じメールが回り続ける)
- 一部のメールだけ受信できない
② メール遅延が発生する可能性
SecureMXはすべてのメールを一度チェックするため、通常よりもわずかな遅延が発生する可能性があります。
特に以下の場合は遅延が起きやすくなります。
- 添付ファイルが大きいメール
- ウイルススキャンに時間がかかる場合
- 通信障害や負荷が高いタイミング
多くの場合は数秒〜数十秒程度ですが、リアルタイム性が重要な業務では影響を考慮する必要があります。
③ 二重スパム判定に注意
SecureMXとExchange Onlineの両方でスパム対策を行うと、同じメールが二重にチェックされる状態になります。
これにより、以下の問題が発生する可能性があります。
- 正常なメールが迷惑メール扱いになる(誤検知)
- メールが隔離される
- ユーザーに届かない
「どちらでスパム対策をメインにするか」を決めて設計することが重要です。
④ SPF・DKIM・DMARCの整合性
メール認証(SPF・DKIM・DMARC)は、配送経路が変わることで影響を受けます。
SecureMXを経由する場合は、
- SPFにSecureMXを追加
- DKIM署名の設定確認
- DMARCポリシーの見直し
などの対応が必要です。