
Add-MailboxPermission のコマンドでフルアクセス許可を付与することができますが、以下の警告が表示された場合の状況について解説したいと思います。
警告内容
WARNING: 追加された代理人の一部が、Outlook で自動的に表示されないことがあります。Outlook は最初の 32 エントリのみ表示するように制限されています (代理ユーザーにアーカイブがある場合は、そのユーザーは 2 つのエントリとしてカウントされます)
警告の内容
1 ユーザーに対し複数のメールボックスのフルアクセス権限を付与した場合に表示されることを確認しています。
ユーザーに対して別メールボックスのフルアクセス権限を付与した場合、Outlook クライアントでは AutoMapping 機能により該当メールボックスが左ペインに時間の経過にて自動表示される動作となりますが、フルアクセス権限を付与したメールボックスが 32 エントリを超えた場合、33 エントリ以降は自動的に表示されないため、手動で追加する必要があるということを示しています。
なお、フルアクセス許可の権限自体は正常に付与されているため、影響としては、手動で追加を行う必要があるというものです。
32エントリ制限について
Outlook クライアントでは、フルアクセス権を付与されたメールボックスが32エントリ(代理ユーザーにアーカイブがある場合は2つのエントリとしてカウント)を超えると、自動的に Outlook に表示されなくなります。
この制限は、Add-MailboxPermission コマンドレットの「User」パラメータで指定したユーザーが対象です。
つまり、「User」に指定したユーザーがフルアクセス権を持つメールボックスの数が32を超えると、Outlook で自動的に表示されなくなります。
<コマンド>
Add-MailboxPermission -Identity <メールボックス名> -User <ユーザー名> -AccessRights FullAccess
Identity: 権限を付与する対象のメールボックス
User: 権限を付与されるユーザー(このユーザーが32個以上のメールボックスにフルアクセス権を持つ場合、Outlookで自動表示される上限に達します)
32エントリに達しているか確認するには?
以下のコマンドレットで対象のユーザーに対してフルアクセス許可を付与しているメールボックスを確認することができます。
<構文>
Get-Mailbox -ResultSize Unlimited | Where-Object { (Get-MailboxPermission $_.Identity | Where-Object { $_.User -like "対象ユーザーのUPN" -and $_.AccessRights -contains "FullAccess" }) } | Select DisplayName,PrimarySmtpAddress | Export-Csv -Encoding UTF8 -NoTypeInformation -Path <出力するファイルパス名>.csv
<実行例>
Get-Mailbox -ResultSize Unlimited | Where-Object { (Get-MailboxPermission $_.Identity | Where-Object { $_.User -like "User@contoso.com" -and $_.AccessRights -contains "FullAccess" }) } | Select DisplayName,PrimarySmtpAddress | Export-Csv -Encoding UTF8 -NoTypeInformation -Path C:\Temp\TransportRule.csv
<出力結果>
DisplayName : 表示名
PrimarySmtpAddress : アドレス
影響と対応について
32エントリを超えた場合、Outlookで自動的に表示されないだけで、手動でメールボックスを追加することは可能です。
フルアクセス許可を与えたメールボックスを Outlookクライアントに表示させる必要がなければ、そのままでも問題ありません。
利用環境によよっては多くのメールボックスを左ペインに表示して利用した場合、クライアントの動作遅延などが発生する可能性もあります。
回避策は?
本エラーを回避し、フルアクセス許可の付与を実行する場合、AutoMapping を無効な状態でフルアクセス権限を付与し、自動表示は行わず、ユーザーが表示したいメールボックスを追加する対応が有効です。
以下の記事をもとに管理者アカウントにて Exchange Online に接続してから実行してください。
AutoMapping を無効な状態でフルアクセス権限を付与する手順
以下 AutoMapping パラメーターを追加したコマンドレットを実行することで、AutoMapping を無効な状態でフルアクセス権限の付与が可能となります。
[構文]
Add-MailboxPermission -Identity "対象メールボックスアドレス" -User "権限付与を行うユーザー" -AccessRights FullAccess -AutoMapping:$False
メールボックスを Outlook クライアントに表示する手順
1. Outlook クライアントを起動します。
2. [ファイル] - [アカウント設定] - [アカウント設定(A)] をクリックします。
3. 自分のアカウントをダブルクリックします。
4. [詳細設定(M)] をクリックします。
5. [詳細設定] - [追加] をクリックし権限を付けたメールボックス名を入力し [OK] をクリックします。
6. [適用(A)] - [OK] をクリックします。
7. 画面に従い操作を完了させます。
メールボックスを Outlook on the Web に表示する手順
1. フルアクセス権が付与されているユーザーにて Microsoft 365 へサインインし、Outlook on the web (メール) を開きます。
2. 左ペイン自身のメールアドレスが表示されている部分を右クリックします。
3. [共有フォルダーの追加またはメールボックスの追加]をクリックします。
4. "共有メールアカウントの追加" 画面が表示されますので、追加表示するメールボックスのアドレスを入力し [続行] をクリックします。
5. [閉じる] をクリックします。