共有メールボックスやユーザーメールボックスに対してフルアクセス許可を付与することでメールボックスにアクセスしメールを閲覧することができます。
フルアクセス許可を付与した場合、自動的にAutomapping(オートマッピング)機能が有効化され、Outlookクライアントの左メニューにフルアクセス許可を付与したメールボックスのフォルダが作成されます。
Outlook on the web は、オートマッピングが有効化されても、左メニューにフォルダは表示されません。手動で設定する必要があります。
つまり、 Automapping(オートマッピング)はOutlookクライアントにフルアクセス許可を付与したメールボックスを表示させるものという認識でいいと思います。
なお、表示させたくない場合は、オートマッピング機能を無効にすることで可能ですので、手順をご紹介したいと思います。
※Powershellでのみ実施可能です。
以下の記事を参考にExchangeOnlineに接続してから実行してください。
Automapping (オートマッピング) を無効化する (個別)
[構文]
Add-MailboxPermission -Identity <該当メールボックス> -User <フルアクセス権が付与されたユーザーのメールアドレス> -AccessRights FullAccess -AutoMapping $False
[実行例]
Add-MailboxPermission -Identity Shared01@contoso.com -User User01@contoso.com -AccessRights FullAccess -AutoMapping $False
※ 有効化する場合は、$Trueに変更して実行してください。
Automapping (オートマッピング) を無効化する (一括)
以下のコマンドの実行により、指定したメールボックスに権限を持つすべてのユーザーの AutoMapping が無効となります。
[構文]
Remove-MailboxPermission -Identity <該当メールボックス> -ClearAutoMapping -Confirm:$False
[実行例]
Remove-MailboxPermission -Identity Shared01@contoso.com -ClearAutoMapping -Confirm:$False
なお、 Automapping (オートマッピング) を無効にした場合でも、以下の手順でOutlook クライアントやOutlook on the web に手動で追加した場合は、オートマッピングを無効化しても影響がなく、そのまま残り続ける動作です。
なお、組織単位でオートマッピングを無効化する機能は実装に至っていません。
Outlook クライアントにて共有メールボックスを手動追加する
- 権限が付与されたアカウントにてOutlook クライアント を起動します。
- [ファイル]タブをクリックし、[情報] - [アカウント設定] - [アカウント設定(A)] の順にクリックします。
- [電子メール]タブより、該当のユーザーメールアドレスを選択し、[変更(A)] - [詳細設定(M)](または [その他の設定])- [詳細設定] タブの順にクリックします。
- [追加(D)]をクリックし、該当の共有メールボックスのメールアドレスを入力し [OK] をクリックします。
- [次の追加のメールボックスを開きます(O) :]の項目に追加した共有メールボックスのメールアドレスが表示されていることを確認し、[適用] - [OK]の順にクリックします。
- 該当の共有メールボックスがフォルダーが追加されたことを確認します。
※ Outlook 2016 の手順となっておりますので、Outlook クライアントのバージョンによっては項目やメニューの表示が異なる場合があります。
Outlook on the web にメールボックスを表示させる手順
- フルアクセス許可が付与されているユーザーにて、Outlook on the web にログインします。
- 画面左側メニュー内の [フォルダ] の上で右クリックします。
- [共有フォルダーの追加] をクリックします。
- 該当のメールアドレスを入力し、[追加] をクリックします。
オートマッピングの有効、無効を確認することができるか
Exchange Online のメールボックスにおいて、Automapping の "有効 / 無効" を確認する機能については、実装に至っていません。
そのため、有効であるか、無効であるかを確認できないので管理がなかなか大変です。