今回はゲストユーザーにメールを送信した際に違うアドレスへ送信される事例についてご紹介したいと思います。
よろしくお願いいたします
ゲストユーザーとして登録したアドレスにメールを送信すると別のアドレス宛に送信される場合、[ExternalEmailAddress] の値にアドレスとは異なる値が入っていることが原因であることが考えられます。
ExternalEmailAddressとは?
ExternalEmailAddress は転送先のメールアドレスのようなイメージです。そのため、[ExternalEmailAddress]にメールアドレスとは別の値が入っているとメールアドレスではなく、[ExternalEmailAddress]に指定されているアドレス宛に送信されてしまいます。
本来、ゲストユーザーのプライマリアドレスとExternalEmailAddressは一緒の値ですが、ゲストユーザーに登録するアドレスがメール連絡先に登録されているなど利用するアドレスが既に Exchange アドレスとして登録されている場合、競合を避けるために [ExternalEmailAddress] が UserPrincipalName (UPN) の値として登録される事例があります。
そのため、意図せずにメールアドレスとは違う値が入ってしまい別のアドレスに送信されるということがあります。
ExternalEmailAddressを確認、変更するには?
Powershellのコマンドレットを利用することで確認と変更が可能です。
[ExternalEmailAddress] の値を確認と変更する手順をご紹介します。
以下のサイトの手順にて、Exchange Online に接続してから実行してください。
ExternalEmailAddressを確認するコマンドレット
<構文>
Get-MailUser -Identity <対象の受信者のメールアドレス> | Select DisplayName,PrimaryEmailAddress,ExternalEmailAddress | Export-CSV -Encoding UTF8 -Path <ファイルパス\ファイル名>.csv -NoTypeInformation
<実行例>
Get-MailUser -Identity guest@contoso.com | Select DisplayName,PrimaryEmailAddress,ExternalEmailAddress | Export-CSV -Encoding UTF8 -Path C:\temp\MailUser.csv -NoTypeInformation
<出力結果>
DisplayName : 表示名
PrimaryEmailAddress : プライマリアドレス
ExternalEmailAddress : 転送されるアドレス
ExternalEmailAddressを変更するコマンドレット
<構文>
Set-MailUser -Identity "ゲストユーザーのメールアドレス" -ExternalEmailAddress "変更後のメールアドレス"
<実行例>
Set-MailUser -Identity guest@contoso.com -ExternalEmailAddress guest@contoso.com