社畜の所業

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Microsoft365の機能について解説をしていきたいと思います。このブログの情報をご活用いただければ幸いです。たまに他の情報も取り入れていきたいと思います。

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【Office365参考書】指定した期間が経過したアイテムをすべて削除するには?アイテム保持ポリシーとは?

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全てのメールアイテムについて指定した期間が経過したアイテムを削除したい場合、アイテム保持ポリシーにて、削除の既定タグを作成し、各ユーザーに割り当てることで可能です。 

削除の既定タグについては、プライマリメールボックスの全フォルダに適用される動作であり、アーカイブメールボックスや非アクティブなメールボックスに対しても適用される動作です。 

  

保持期間を 1 年とした既定タグをメールボックスに割り当てた場合、受信日を起算日として 1 年経過したプライマリメールボックス、および、アーカイブメールボックスのアイテムが管理フォルダアシスタントが動作したタイミングで削除され、回復可能なアイテム領域に移動し、既定で 14 日経過後に完全削除される動作となります。 

  

"管理フォルダーアシスタント" については以下の記事をご参照ください。

 

 

it-bibouroku.hateblo.jp

 

また、特定のフォルダだけは期間を長くしたい、または処理したくないという場合は、ユーザーにて個人タグを任意のフォルダに設定することで、既定タグよりも個人タグが優先される動作であるため、個人タグの処理をおこなうこと可能です。 

しかしながら、受信トレイや削除済みアイテムなどの既定で存在するフォルダについては、削除の個人タグが設定できない動作であるため、個人ユーザーにより削除の期間を変更する個人タグを設定することができません。 

※ 既定のフォルダについては、アーカイブへ移動する個人タグのみ設定が可能です。 

  

なお、自身で作成したフォルダについては、削除の個人タグを設定することができるため、受信トレイから作成したフォルダにアイテムを移動するなどで削除の個人タグの対象とすることは可能です。 

  

既定のアイテム保持ポリシーである [Default MRM Policy] が全ユーザーに割り当てされておりますので、既定で以下の個人タグを利用することが可能です。 

  

[ 種類:個人タグ ] 

1 Month Delete : 30 日経過したアイテムは削除して回復を許可します。 (回復可能領域へ移動される) 

1 Week Delete  : 7 日経過したアイテムは削除して回復を許可します。 (回復可能領域へ移動される) 

1 Year Delete  : 365 日経過したアイテムは削除して回復を許可します。 (回復可能領域へ移動される) 

5 Year Delete  : 1825 日経過したアイテムは削除して回復を許可します。 (回復可能領域へ移動される) 

6 Month Delete : 180 日経過したアイテムは削除して回復を許可します。 (回復可能領域へ移動される) 

Never Delete   : 削除しない (アイテム保持ポリシーによる削除を行わない) 

Personal 1 year move to archive  : 365 日経過したアイテムはアーカイブに移動する。 

Personal 5 year move to archive  : 1825 日経過したアイテムはアーカイブに移動する。 

Personal never move to archive   : アーカイブへ移動しない (アイテム保持ポリシーによるアーカイブへの移動を行わない) 

 

例として、作成した任意のフォルダに [Never Delete] を割り当てた場合は、削除されずにアイテムが残り続ける動作となります。また、受信トレイなどの既定のフォルダに [Personal never move to archive] を割り当てた場合も同様に削除されずにアイテムを残し続けることが可能です。 

なお、任意の期間の個人タグを作成する場合、ユーザーでは作成できないため、管理者にてあらかじめ作成していただく必要がございます。 

  

以下に、削除の既定タグの作成、個人タグの作成、既定のアイテム保持ポリシー [Default MRM Policy] への追加手順をご案内いたします。 

※ 既定で [Default MRM Policy] が全ユーザーに割り当てられておりますが、意図的に作成した別のポリシーに変更したユーザーは適用されないことをご留意ください。 

  

 

1. 削除の個人タグを作成する手順 

※ 上述した既定の個人タグで問題ない場合は省略してください。 

  1. 管理者アカウントにて Microsoft365 管理センターへサインインし、[管理センター] > [Exchange] をクリックします。

※新しい管理センターの場合は、左ペインの [従来の Exchange 管理センター] をクリックします。 

  1. Exchange 管理センターより、[コンプライアンス管理] をクリックします。
  2. [保持タグ] をクリックします。
  3. [+] をクリックします。
  4. [ユーザー別にアイテムとフォルダーに適用する(個人)] を選択します。
  5. 以下の内容で設定を行います。

   - 名前 : 任意の名前を入力します 

   - 保持アクション : - 

   [削除して回復を許可する] : 該当メールボックスより削除が行われ、ユーザーから確認可能な回復可能領域に一定期間(既定では 14 日間) 保管が行われます。 

    [完全に削除する] : 該当メールボックスより削除が行われ、ユーザーからは確認を行えない回復可能領域に一定期間(既定では 14 日間) 保管が行われます。 

   -保持期間 : アイテムの保管日数が次の期間(単位:日)に達したとき : 1 ~ 24855 まで指定可能です。 

  1. [保存] をクリックします。

※ 作成した個人タグを割り当てられているアイテム保持ポリシーに追加する必要があります。 

  

2. 削除の既定タグを作成する手順 

  1. 管理者アカウントにて Microsoft365 管理センターへサインインし、[管理センター] > [Exchange] をクリックします。

※新しい管理センターの場合は、左ペインの [従来の Exchange 管理センター] をクリックします。 

  1. Exchange 管理センターより、[コンプライアンス管理] をクリックします。
  2. [保持タグ] をクリックします。
  3. [+] をクリックします。
  4. [メールボックス全体に自動的に適用する(既定)] を選択します。
  5. 以下の内容で設定を行います。

   - 名前 : 任意の名前を入力します 

   - 保持アクション : - 

   [削除して回復を許可する] : 該当メールボックスより削除が行われ、ユーザーから確認可能な回復可能領域に一定期間(既定では 14 日間) 保管が行われます。 

    [完全に削除する] : 該当メールボックスより削除が行われ、ユーザーからは確認を行えない回復可能領域に一定期間(既定では 14 日間) 保管が行われます。 

   -保持期間 : アイテムの保管日数が次の期間(単位:日)に達したとき : 1 ~ 24855 まで指定可能です。 

  1. [保存] をクリックします。

  

3. 作成した既定タグを [Default MRM Policy] へ追加する手順 

  1. 管理者アカウントにて Microsoft365 管理センターへサインインし、[管理センター] > [Exchange] をクリックします。

※新しい管理センターの場合は、左ペインの [従来の Exchange 管理センター] をクリックします。 

  1. Exchange 管理センターより、[コンプライアンス管理] をクリックします。
  2. [アイテム保持ポリシー] をクリックします。
  3. [Default MRM Policy] をダブル クリックします。
  4. [+] をクリックし、上記で作成した保持タグを追加したのち、[OK] をクリックします。
  5. [Default 2 year move to archive]、[Junk Email]、[Recoverable Items 14 days move to archive] は、[-] をクリックし削除します。
  6. [保存] をクリックします。

  

削除した保持タグについて 

[ 種類:既定タグ (DPT)(メールボックス全体に自動的に適用する) ] 

Default 2 year move to archive : 2 年経過したアイテムはアーカイブに移動されます。 

  

[ 種類:RPT タグ (既定のフォルダーに自動的に適用する) ] 

Junk Email (迷惑メールフォルダー内アイテムに適用) : 30 日経過したアイテムは回復可能領域に移動します。 

Recoverable Items 14 days move to archive (回復可能なアイテムフォルダーに適用) : 回復可能領域に移動後 14 日経過したアイテムは、アーカイブの回復可能領域に移動します。 

  

また、各ユーザーにて個人タグを適用する手順を以下にご案内いたします。 

  

 

特定のフォルダーに [個人タグ] を設定する手順 

 Outlook on the web 

  1. Outlook on the web (OWA) を開きます。
  2. 対象となる親フォルダーやサブフォルダーを右クリックし [ポリシーの割り当て] にカーソルをあわせます。
  3. 表示される個人タグの一覧より、任意の個人タグを選択します。
  4. [OK] をクリックします。

  

Outlook クライアント 

  1. Outlook クライアントを起動します。
  2. 対象となるサブフォルダーを右クリックし [プロパティ] を選択します。
  3. [ポリシー] タブ を選択し、"フォルダーのポリシー" (削除に関する保持タグ) 欄のプルダウンメニューより、任意の個人タグを選択します。

※注意事項:受信トレイや送信済みアイテムフォルダーなどの既定のフォルダではこのプルダウンは選択できません(個人タグにて、自動削除のタグの設定ができないため) 

  1. [OK] をクリックします。

Outlook 2013 の設定例となります。 

 

 

【Office365参考書】Outlookクライアントで共有メールボックスのキャッシュ保持期間外のアイテムが参照できない

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Outlook 2016 より共有メールボックスのキャッシュ期間は自身のメールボックスのキャッシュ期間に依存する動作となりました。 

個人メールボックスにつきましては [Microsoft Exchange の詳細を表示するには、ここをクリックします] を押下することによりキャッシュ期間外のメールアイテムを参照することが可能ですが、共有メールボックスにつきましては、既定では参照ができない動作となっております。 

また、共有メールボックスのキャッシュモードは既定で有効です。 

  

なお、レジストリを追加いただくことで、自身のメールボックスのキャッシュ期間に依存せずすべてのアイテムをダウンロードする、もしくは、共有メールボックスのみオンラインモードとなりキャッシュ期間に依存せずメールアイテムの確認が可能となります。 

  

また、共有メールボックスのデータをすべて表示させたい場合には、共有フォルダーをダウンロードの設定を外して、共有メールボックスをオンラインモードに変更することで Exchange Online に格納されているすべてのデータを表示させることが可能です。 

手順を以下にご案内いたしますので、併せてご参考としていただけますと幸いです。 

  

 

レジストリの変更

キー: HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\xx.0\Outlook\Cached Mode 

注 xx.0 プレースホルダーは、使用している Office のバージョンを表します (16.0 = Office 2016、Office 2019、または Outlook for Office 365、15.0 = Office 2013)。 

名前: CacheOthersMail 

型: DWORD: 

値: 0 

※ 共有メールボックスのみオンラインモードとなります。 

  

キー: HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\xx.0\Outlook\Cached Mode 

注 xx.0 プレースホルダーは、使用している Office のバージョンを表します (16.0 = Office 2016、Office 2019、または Outlook for Office 365、15.0 = Office 2013)。 

名前: DisableSyncSliderForSharedMailbox 

型: DWORD: 

値: 1 

※ キャッシュ期間に依存せず、すべてのアイテムをダウンロードします。 

 

support.microsoft.com

共有メールボックスのキャッシュを無効にする手順

  1. Outlook を起動します。
  2. [ファイル] タブをクリックします。
  3. [アカウント設定] - [アカウント設定] の順にクリックします。
  4. [アカウント設定] ウィンドウに表示されているメールアドレスをダブル クリックします。
  5. [Exchange アカウントの設定] ウィンドウにて [その他の設定] をクリックします。
  6. [Microsoft Exchange] ウィンドウにて [詳細設定] を選択し、[共有フォルダーをダウンロード] のチェックを外し [OK] をクリックします。

  

 

  

 

 

【Office365参考書】UPN(ユーザー名)とプライマリアドレスを新しいドメインに変更する方法

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今回は、UPNとプライマリアドレスを新しいドメインに変更する方法についてご紹介していきたいと思います。

なお、以下の手順で実施することで既存の旧ドメインのアドレスについては、エイリアス(セカンダリアドレス)として、登録されるため、引き続き受信することが可能です。

 

個別に設定する方法と一括でCSVファイルを使って変更する方法をPowershellのコマンドレットにてご紹介したいと思います。

 

 

 

 事前準備・Windows PowerShell の起動 

 

1. Windows PowerShell モジュール (MsOnline) をインストールされていない環境の場合、事前にインストールを行っていただく必要があります。 

インストールについては、以下の公開情報をご参照ください。 

  

 

docs.microsoft.com

※ MSOnline (Azure AD v1) のインストールを行ってください。 

  

 2. Windows PowerShell を管理者として起動し、接続のため以下のコマンドレットを実行し、管理者ユーザーの ID とパスワードを入力します。 

  

【コマンドレット】 

Connect-MsolService 

  

1. 個別に UPN とメールアドレスを新ドメインに変更するコマンドレット 

  

<構文> 

Set-MsolUserPrincipalName -UserPrincipalName "変更前の UPN (旧ドメイン)" -NewUserPrincipalName "変更後の UPN (新ドメイン)" 

  

<実行例> 

Set-MsolUserPrincipalName -UserPrincipalName "test@contoso.com" -NewUserPrincipalName "test@Newcontoso.com

  

上記のコマンドレットを実行することで UPN とプライマリアドレスが新ドメインに変更され、旧ドメインのアドレスがセカンダリアドレスに登録されます。 

  

 

 2. 複数のユーザーを一括で UPN とメールアドレスを新ドメインに変更する手順 

 

 1. CSV ファイルを作成します。 

対象ユーザーの情報を記載した CSV ファイルを作成します。 

  

【作成例】 

UserPrincipalName,NewUserPrincipalName 

User1@contoso.onmicrosoft.com,User1@contoso.com 

User2@contoso.onmicrosoft.com,User2@contoso.com 

User3@contoso.onmicrosoft.com,User3@contoso.com 

 

  

【説明】 

・1 行目に [UserPrincipalName]、[NewUserPrincipalName] と記載し、2 行目以降に対象ユーザーの現在の UPN と新しい UPN を記載します。 

    UserPrincipalName : 現在の UPN (旧ドメイン) 

    NewUserPrincipalName : 変更後の UPN (新ドメイン) 

・ネットワークに負荷が生じる恐れがございますので、作成する 1 つの CSV ファイルでは、1,000 ユーザー以内で作成いただくことをおすすめします。 

  

 2. UPN を一括で変更する 

以下のコマンドレットを実行します。 

  

【コマンドレット】 

Import-Csv "<■ 1. で作成したファイル名>.csv" | Foreach-Object {Set-MsolUserPrincipalName -UserPrincipalName $_.UserPrincipalName -NewUserPrincipalName $_.NewUserPrincipalName} 

  

【実行例】 

Import-Csv "C:\temp\UserList.csv" | Foreach-Object {Set-MsolUserPrincipalName -UserPrincipalName $_.UserPrincipalName -NewUserPrincipalName $_.NewUserPrincipalName} 

  

【説明】 

・上記実行例は C ドライブ直下の temp フォルダに保存された UserList.csv ファイルに記載されているユーザーの UPN を一括で変更します。 

  

 

docs.microsoft.com

【Office365参考書】Teamsの会議のレコーディングの可能時間はどのくらい?ファイルの容量はどのくらい?

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Teams 会議の録画可能時間については、時間であることを確認いたしました。 

レコーディングの開始から 4 時間を経過した場合、通知などは表示されませんが、自動で停止後に自動で再開される動作を確認しております。 

また、連続録画時間が 4 時間を超える場合、レコーディングファイルが 4 時間区切りで分割保存されます。 

  

また、レコーディングを開始したユーザーが、意図的にレコーディングの停止をせずに退出した場合には、レコーディングは継続されることを確認いたしました。 

会議に参加している他の組織内ユーザーが [レコーディングの停止を操作するか、会議が終了するまで続く動作となり別のファイルにはならなかったことを確認しております。 

  

 

Teams 会議でレコーディングした際のファイル容量につきましては、一般的に 時間の録画で、約 400 MB になります。

※ 録画時の環境 (カメラの解像度や音質等が、容量 (ファイルサイズに影響するため、目安としてご参考としてください。

【Office365参考書】オンプレミスにメールボックスを持つ同期ユーザーにライセンスを付与してもメールボックスは作成されない?

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ディレクトリ同期環境にて、オンプレミス Exchange にメールボックスを持つユーザーなど、オンプレミス AD 上の [msExchMailboxGuid] 属性に値が設定されているユーザーについては、Exchange Online にはメール ユーザーとして同期されます 

 

上記のメール ユーザーに Exchange Online ライセンスを付与されても、Exchange Online 側にはメールボックスは生成されない動作となります。 

  

 

 

docs.microsoft.com

 

このような SoftMatch の状態は移行過程で発生し、Office 365 のメールボックスへの移行に伴い、オンプレミスの Exchange サーバーのメールボックスはメールボックスを無効化 (メールが有効なユーザーに変換等) をする必要があります。 

 

そのため、 Exchange Online 上にメールボックスを作成し利用される場合は、クラウドユーザーとのソフトマッチを実施いただくか、オンプレミス Exchange 上のメールボックスを変換していただく必要があります。 

  

Exchange Online 上にメールボックスを作成する場合は、現在同期にて作成済みの Microsoft 365 上のユーザーを PowerShell コマンドにて削除し、新たに Microsoft 365 上にクラウドユーザーを作成して Exchange Online のライセンスを付与した上で、オンプレミス AD のユーザーとソフトマッチを行うことで可能です。 

なお、Microsoft 365 上のユーザーを再作成する手順となりますので、すでに利用をしているユーザーの場合には、ご利用のサービスのデータが削除される動作となりますので、ご留意ください。 

  

以下に、PowerShell コマンドにて Microsoft 365 上のユーザーを削除する方法をご案内します。 

  

Microsoft 365 上でユーザーを完全に削除する方法 

  1. Windows Azure Active Directory モジュールを起動。

※モジュールのインストールをされていない場合には、OS にインストールされた Windows PowerShell を管理者権限で実行し、以下のコマンドを実行することで、[Microsoft Azure Active Directory Module for Windows PowerShell] モジュールをインストールすることが可能です。 

  

<MSOnline (Azure AD v1): インストールコマンド> 

Install-Module -Name MSOnline 

  

完了いたしましたら、以下の手順に進みます。 

  

  1. 次のコマンドを実行し、管理者資格情報 (Microsoft 365 の全体管理者権限を持つユーザーのユーザー名とパスワード) を入力。

<コマンド> 

Connect-MsolService 

  

  1. ユーザーを削除。

  

<コマンド> 

Remove-MsolUser -UserPrincipalName "対象のユーザー アカウント名" 

  

<実行例> 

Remove-MsolUser -UserPrincipalName User@contoso.com 

  

  1. 削除済みユーザーを完全に削除。

  

<コマンド> 

Remove-MsolUser -UserPrincipalName "対象のユーザー アカウント名" -RemoveFromRecycleBin 

  

<実行例> 

Remove-MsolUser -UserPrincipalName User@contoso.com -RemoveFromRecycleBin 

  

※ ユーザーを完全に削除する手順となりますので、上記コマンドにて完全削除されたユーザーの復元は行うことはできなくなります。 

 

 

  

 

なお、上記方法にてオンプレミス Exchange と Exchange Online の双方にメールボックスを持つ移行過程にて想定された構成につきましては、上述の通り、移行過程以外では想定されておりません。 

そのため、ソフトマッチにて該当ユーザーを紐づけした後、要件に応じてオンプレミス Exchange Server のメールデータを PST ファイルにて必要に応じてバックアップし、オンプレミス Exchange のメールボックスを無効化・リモートメールボックスの有効化をしてください。 

  

現在利用されている Microsoft 365 上のユーザーを再作成することができない場合は、オンプレミス Exchange 側にて、メールボックスの変換を実行ください。 

Exchange Online 上のメールボックスを利用したいユーザーにてオンプレミス AD 上の属性値をバックアップし、オンプレミス Exchange 側にて、該当のメールボックスに対して Exchange Management Shell より [Disable-Mailbox] コマンドにてメールボックスを無効化します。 

その後、[Enable-RemoteMailbox] コマンドにてリモートメールボックスを有効化し、ディレクトリ同期されることで Exchange Online のライセンス付与で Exchange Online 上にメールボックスが作成されます。

  

なお、オンプレミス Exchange 上のメールボックスに存在するデータが必要な場合は、[Disable-Mailbox] コマンドにてメールボックスを無効化する前に PST ファイルなどでエクスポートしバックアップをしてください。 

また、Exchange Online へデータの移行が必要な場合は、PST ファイルにてエクスポートいただいたデータをインポートしてください。 

  

なお、[Disable-Mailbox] コマンドにてメールボックスを無効化しますとオンプレミス AD 上に設定されていた Exchange 関連の属性値は削除される動作です。 

そのため、バックアップしたオンプレミス AD 上の属性値にて復元する必要がありますが、オンプレミス Exchange 上のメールボックスを無効化後にリモートメールボックスを有効化すると、オンプレミス Exchange にて設定されているポリシーが適用され Exchange 属性値が設定されてしまう事例を確認しております。 

 

そのため、オンプレミス Exchange 上でリモートメールボックスを有効化した後に、バックアップした AD 上の属性値から必要な属性を復元しディレクトリ同期を実行してください。

補足となりますが、[Enable-RemoteMailbox] コマンドにてリモートメールボックスを有効化する際、オンプレミス Exchange から Exchange Online への転送設定も設定してください。

  

docs.microsoft.com

  

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