インフォメーション ストアの先頭は、すべてのメールボックスに存在する最上位 (ルート) フォルダーとなります。
このフォルダー配下に、受信トレイや送信済みアイテムフォルダーなどユーザーが画面上で確認できる各フォルダーが格納されます。
本来は Outlook クライアント上からは表示されないシステム上のルートフォルダー [インフォメーションストアの先頭] にメールアイテムは移動されない動作でありますが、仕分けルールなどの要因によりアイテムが移動しており、容量を逼迫していたという事例があります。
その場合、インフォメーション ストアの先頭からアイテムを削除や移動する方法についてご紹介していきたいと思います。
"インフォメーションストアの先頭" フォルダを表示させるには、Outlookクライアントでのみ可能です。
以下の手順を実施することでOutlook クライアントの左ペインに表示されているメールアドレス部分をクリックすることで、メールアイテムが画面に表示されるか確認し、表示される場合は "インフォメーションストアの先頭" フォルダに格納されているメールを手動で移動や削除してください。
“インフォメーションストアの先頭“ のフォルダーの表示手順
- Outlook クライアントの左ペインに表示されているメールアドレスを右クリックし、[データファイルのプロパティ] をクリックします。
- Outlook Today [メールアドレス] プロパティの画面が開きましたら、[ホームページ] タブをクリックします。
- [このフォルダーに関連付けられたホームページを既定で表示する] のチェックを外し、[OK] をクリックします。
- “インフォメーションストアの先頭“ のフォルダーが表示されましたら、メールアイテムを削除、または、別フォルダーへ移動します。
また、共有メールボックスの場合は少し手順が異なりますので、以下にご紹介します。
共有メールボックスの場合
"インフォメーション ストアの先頭" は共有メールボックスのルート フォルダー (表示名の部分のフォルダー) に相当します。
共有メールボックスのルート フォルダー内のアイテム確認は、Outlook クライアントにて [共有フォルダーをダウンロード] のチェック項目を外し、共有メールボックスをオンラインモードとした上で実施してください。
共有フォルダーのダウンロードをオフにする
- Outlookクライアントを起動。
- [ファイル] - [アカウント設定] - [アカウント設定]の順にクリック。
- 表示された[アカウント設定] 画面内にて、アカウントをダブル クリック。
- [その他の設定]もしくは[詳細設定] をクリック。
- 表示された画面より[詳細設定] タブをクリック。
- [共有フォルダーをダウンロード]のチェックを外し[OK] -[次へ] - [完了] の順番にクリック。
- Outlookクライアントを再起動する。
どちらも作業もOutlook on the web では実施できません。
なお、上記の方法でインフォメーションストアの先頭にアイテムが確認できない場合は、MFCMAPIのツールを利用することで削除が可能です。
MFC MAPI ツールを使用したアイテムの削除手順につきまして
MFCMAPI ツール使用について
MFCMAPI ツールとは、プロファイル構成情報やメールボックスデータを直接操作可能なツールとなります。
そのため、仕分けルールなど、メールボックスの内部値に直接アクセスし、データを編集することが可能なツールとなります。
また、MFCMAPI ツールはローカルにダウンロードし、直接実行する .exe ファイルであり、インストールは不要となるため、ダウンロードすることによる影響はありません。
※留意点:
MFCMAPIツールを使用して一度削除したオブジェクトを復元することはできませんので、間違ってオブジェクトを削除しないようにご注意ください。
1. Outlook クライアントのキャッシュ モードの設定
MFCMAPI を使用した設定を行う場合、ご利用の Outlook クライアントのキャッシュモードを無効化する必要があります。
- コントロールパネルより、[ユーザーアカウント]配下の [メール] をクリックします。
- [プロファイルの表示]をクリックします。
- 事象が発生している共有メールボックスへのアクセス権限を持つユーザーメールボックスのプロファイルを選択し、[プロパティ]をクリックします。
- [電子メールアカウント]をクリックします。
- [変更]をクリックします。
- キャッシュモードを無効化するには、[Exchangeキャッシュモードを使う] よりチェックを外します。
なお、キャッシュモードを有効化する場合、[Exchange キャッシュモードを使う] にチェックを入れることで有効化されます。
2. MFCMAPI ツールのダウンロード
- 以下の URL から MFCMapi.exe.17.0.17099.01.をダウンロードします。
https://github.com/stephenegriffin/mfcmapi/releases/tag/17.0.17099.01
<ファイル名>
- 32 bit 版 Office 向け : MFCMAPI 32 bit executable - April 2017 (17.0.17099.01)
- 64 bit 版 Office 向け : MFCMAPI 64 bit executable - April 2017 (17.0.17099.01)
※ Office のビット数に対応している MFCMAPI を使用してお試しください。
※ Outlook クライアントにて、ビット数を確認する場合、[ファイル] > [Officeアカウント] > [Outlook のバージョン情報] から可能です。
- ZIP 形式で保存されたファイルを展開します。
- 展開されたアプリケーションファイル (mfcmapi) をダブルクリックし、ツールを起動します。
- ダイアログが表示されたら [OK] をクリックします。
- [Tools]-[Options] をクリックします。
- “Use the MDB_ONLINE_ flag when calling OpenMsgStore” のチェックをオンにし、[OK] をクリックします。
- [Session]-[Logon] をクリックします。
- プロファイル選択が表示されたら、対象のメールボックスのプロファイルを選択して、[OK] をクリックします。
- [DisplayName] の [<自身の表示名>] をダブル クリックします。
- [Root Container]-[インフォメーションストアの先頭] をダブルクリックします。
※ メールアイテムの一覧が表示され、[Subject] から件名、[From] から送信者、[To] から受信者の確認が可能です。
- 該当のアイテムを右クリックします。
- [Delete message] をクリックします。
- Deletion Style のプルダウンメニューより、[Delete to deleted items」]を選択し、[OK] をクリックします。
※ 完全削除の場合は、[Permanent delete passing DELETE_HARD_DELETE (unrecoverable)] を選択します。
- 表示されていたアイテムが削除されたことを確認後、MFCMAPI を終了します。