メッセージ追跡は本来、メールの配信状況を確認する機能ですが、送信数や受信数を確認することができます。
画面上から実施することもできますが、Powershellで [Get-MessageTrace] コマンドレットにて [要約レポート] をCSVファイルに出力する方法をご紹介したいと思います。
なお、[-PageSize] パラメータと [-Page] パラメータを利用して、20,000 件以上のログを取得することができますが、複数回コマンドレットを実行する必要があります。
事前準備
事前に以下の URL を参照し Windows PowerShell を Exchange Online に接続します。
10 日前までの送信ログの条件指定した例
[構文]
Get-MessageTrace -SenderAddress“*@ドメイン” -PageSize "1 ページあたりの出力件数" -StartDate "開始日" -EndDate "終了日" -Page "ページ数" | Export-Csv -Encoding UTF8 -NoTypeInformation "出力先フォルダパス・ファイル名" -Append
[実行例 1]
Get-MessageTrace -SenderAddress *@contoso.com -PageSize 5000 -StartDate "2024/4/1" -EndDate "2024/4/10" -Page 1 | Export-Csv -Encoding UTF8 -NoTypeInformation "C:\temp\MessageTrace.csv" -Append
[実行例 2]
Get-MessageTrace -SenderAddress *@contoso.com -PageSize 5000 -StartDate "2024/4/1" -EndDate "2024/4/10" -Page 2 | Export-Csv -Encoding UTF8 -NoTypeInformation "C:\temp\MessageTrace.csv" -Append
補足
・過去 10 日間のログについて取得が可能です。
・ [StartDate] および [EndDate] は UTC (協定世界時) にて指定してください。
・[SenderAddress] を [RecipientAddress] に変更することで受信者ドメインを指定できます。
・[-Page] パラメータの値が [1] の場合 : 1 ~ 5,000 件目、[2] の場合 : 5,001 ~ 10,000 件目のログを取得するというように5,000 件ごとにログを取得できます。
・[-Page] パラメータは、1,000 まで指定することができます。
・ [-Append] パラメータを付与する事で、出力先ファイルを変更せずに [-Page] の値を変えて再度コマンドレットを実行する際、同一の csv ファイルに続けてログが出力される動作となります。
・ [-Append] パラメータを外した場合、都度、CSV ファイル名を変更することでファイルを分割することも可能です。
なお、送受信者ドメインを [*@contoso.com] のワイルドカード形式で指定することにより、該当ドメインが検索期間内に送信 (または受信) した記録を取得することが可能ですが、アドレス指定もできます。
ワイルドカード形式でドメインを指定する場合、送信者項目、受信者項目それぞれに複数のドメインの指定はできないため、ドメインが複数ある場合はひとつずつ指定して検索を実行してください。