- 1. Windows PowerShell より Azure AD と Exchange Online へ接続する (事前準備)
- 2. 対象メールボックスを削除する
- 3. 削除済みのユーザーアカウントを完全削除する
- 4. 対象メールボックスを完全削除する
- 5. 対象メールボックスが完全削除されたかを確認する
アカウントは削除せずにメールボックスだけ削除し、新規でメールボックスを作成したいシナリオがあると思います。
その場合、Exchange Online のメールボックスは、対象ユーザーから Exchange Online ライセンスを外すことでメールボックスが削除される動作となり、ライセンスの解除から 30 日経過する事でメールボックスが完全削除される動作となります。
また、メールボックスの完全削除後に該当ユーザーに Exchange Online ライセンスを付与する事で新規メールボックスが作成される動作となります。
そのため、ユーザーを削除せずに紐づくメールボックスを新規メールボックスとする場合は、Exchange Online ライセンスを外し、30 日経過後に Exchange Online ライセンスを再付与することで可能です。
なお、30 日待たずに完全削除できるかについては、以前だと以下のコマンドレットを実行することで、メールボックスの紐づけを解除し、ライセンスを付与することで新規メールボックスが作成される動作でしたが、現在は動作しないことを確認してます。
[構文]
Set-User -PermanentlyClearPreviousMailboxInfo -Identity "対象ユーザー"
[実行例]
Set-User -PermanentlyClearPreviousMailboxInfo -Identity “User@contoso.com"
そのため、メールボックスのみを削除する場合は、ライセンスを剥奪して30日経過しメールボックスが完全削除されるのを待つしかありません。
なお、アカウント自体を削除する方法であれば、メールボックスを30日経過を待たずに完全削除することが可能です。
以下に手順を紹介します。
1. Windows PowerShell より Azure AD と Exchange Online へ接続する (事前準備)
以下の記事をご参照の上、PowerShell より Azure AD と Exchange Online への接続をお願いいたします。
2. 対象メールボックスを削除する
[構文]
Remove-Mailbox -Identity <対象メールボックス> -Confirm:$False
[実行例]
Remove-Mailbox -Identity User01@contoso.com -Confirm:$False
※ コマンド実行後、対象メールボックスは削除され、削除済みのユーザー (メールボックス) として 30 日残ります。
3. 削除済みのユーザーアカウントを完全削除する
[構文]
Remove-MsolUser -UserPrincipalName <対象ユーザーアカウント> -RemoveFromRecycleBin
[実行例]
Remove-MsolUser -UserPrincipalName User01@contoso.com -RemoveFromRecycleBin
※ 削除ができない場合、一度 [Get-MsolUser -All -ReturnDeletedUsers] コマンドを実施し、削除済みのユーザーの情報をご確認ください。
※ Remove-Mailboxで削除したことでUPNが変更されている可能性がありますのでご留意ください。
4. 対象メールボックスを完全削除する
[構文]
Remove-Mailbox -Identity <対象メールボックス> -PermanentlyDelete -Confirm:False
[実行例]
Remove-Mailbox -Identity User01@contoso.com -PermanentlyDelete -Confirm:$False
※ コマンド実行後、対象メールボックスは完全削除されます。
5. 対象メールボックスが完全削除されたかを確認する
[構文]
Get-Mailbox -Identity <対象メールボックス> -SoftDeletedMailbox
[実行例]
Get-Mailbox -Identity User01@contoso.com -SoftDeletedMailbox
[結果例]
正常に削除されている場合、以下のように "オブジェクトは見つかりません" と出力されます。
[オブジェクト 'User***' が 'ABCDE02A002DC01.APCPR02A002.prod.outlook.com' に見つからなかったため、操作を実行できませんでした。]