ExcelやOutlookなどのOfficeアプリを開いた際に「あなたのプライバシーは重要です」と表示されることがあります。
これは、Microsoft 365 Apps のバージョン 1904 より実装された、変更した接続エクスペリエンス (クラウド利用のサービス) の使用を、ユーザー自身が決めるために表示される画面となります。
本来、"プライバシー オプション" の画面は、Office アプリケーションのインストールを行い、初回起動時に 1 度表示され、その後は表示されない動作となります。
なお、何度も表示される場合はサインイン情報が正常に認識できていないことが要因のひとつとして考えられます。
そのまま利用しても全く問題はありませんが、メッセージを表示させたくない場合は非表示にする方法があります。
方法についてご紹介していきたいと思います。
- 1. トラスト センターからの制限の解除 (ユーザー側の操作)
- 2. サインイン情報のリセット (ユーザー側の操作)
- 3. グループ ポリシーの管理ツールを使用した制御 (管理者側の操作)
- 4. クラウドポリシー サービスを使用した制御 (管理者側の操作)
1. トラスト センターからの制限の解除 (ユーザー側の操作)
1. デスクトップ版 Office アプリケーション (Word / Excel) を起動
2. [ホーム] 画面から、左下の [オプション] をクリック
※ 既存のファイルを開いた場合などでシートが表示されている場合は、左上の[ファイル] をクリックしてください。
3. "Word のオプション" または “Excel のオプション” ウィンドウの、[トラスト センター] タブから、[トラストセンターの設定] をクリック
4. "トラスト センター" ウィンドウの、[プライバシー オプション] タブをクリックし、"ドキュメント固有の設定" の項目にある [ファイルを開くまたは保存するときに、非表示になっている変更履歴 / コメントを表示する] のチェック項目にチェックが入っているか確認
5. チェックが入っている場合、チェックを外した上で、Word / Excel を再起動し事象が改善するか確認
2. サインイン情報のリセット (ユーザー側の操作)
[ファイルを開くまたは保存するときに、非表示になっている変更履歴 / コメントを表示する] のチェックが入ってない場合、またはチェックを外しても改善しない場合は、端末ごとにサインイン情報のリセットを行うことで解決するか確認してみてください。
サインイン情報のリセットを行う場合の操作手順については、以下の公開情報を参考にしてくださいね。
公開情報の [Office 2019 以降、または、Microsoft 365 Apps の場合] の項の手順 1 から 7 までをお試しください。
本操作実施後も解消されない場合には、引き続き [Office 2019 以降、または、Microsoft 365 Apps で事象が解消しない場合] の項の手順 1 から 4 までをお試しください。
3. グループ ポリシーの管理ツールを使用した制御 (管理者側の操作)
グループ ポリシーの管理ツールを使用している場合、[ユーザーの構成] - [Microsoft Office 2016] - [プライバシー] - [セキュリティセンター] 配下の グループ ポリシー オブジェクト (GPO) のポリシーのうち、[Office で追加オプションの接続エクスペリエンスの使用を許可する] を [無効] に設定することで、「あなたのプライバシーは重要です」のポップアップ表示が非表示となります。
なお、管理用テンプレートは下記ページよりダウンロードできます。
なお、プライバシーオプション画面を非表示化することで接続エクスペリエンスの使用を制御する動作となります。
一例として、Office アプリケーション内の [オンライン画像] の取得や [3D モデル] の取得のほか、[オンライン ヘルプ] や [翻訳機能] 等、多種の機能が利用できなくなります。
また、レジストリの書き換えでも対応可能です。
ポリシーの設定: Office での追加オプションである接続エクスペリエンスの使用を許可する
レジストリの設定: ControllerConnectedServicesEnabled
値 : 1 = 有効 / 2 = 無効
上記レジストリの書き換えでは非表示にならない場合は、下記レジストリ値を追加することにより、当該画面が非表示となるかを確認ください。
キー : HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Common
名前 : PrivacyNoticeShown
種類 : REG_DWORD
値 : 2
4. クラウドポリシー サービスを使用した制御 (管理者側の操作)
Microsoft 365 のクラウド ポリシー サービスを使用して、任意のセキュリティグループに所属しているユーザーに対し、接続エクスペリエンスの機能を明示的にオフまたはオンに指定することにより、メッセージを非表示とする方法もあります。
クラウドポリシーの設定手順
1. ポリシーを適用するためのセキュリティグループを作成 し適用させたいユーザーを追加します。
2. 以下のURL に管理者アカウントでサインインします。
3. 画面左メニューから[カスタマイズ] - [ポリシー管理] をクリック
※ メニューが表示されていない場合は、左上の三本線のボタンをクリックします。
4. [作成] ボタンまたは [+ 作成] をクリック
5. ポリシーを作成する画面に遷移しますので、任意のポリシー名を入力し、[次] をクリック
※ [説明] は必須ではありませんため、任意で入力してください。
6. [このポリシー構成は、指定されたグループのユーザーに適用されます] にチェック
7. [+ グループを追加] をクリックして、ポリシーを適用するグループを選択し [保存] - [次] の順にクリック
8. 右上の検索欄に "Office で追加" と入力し、検索結果から "Office で追加オプションの接続エクスペリエンスの使用を許可する" をクリック
9. [未構成] のプルダウンをクリックして [有効にする] または [無効] を選択し、[適用] - [次] の順にクリック
10. [作成] をクリック
ユーザー側に反映されるまでに 24 時間を要する場合があります。
OutlookやOfficeアプリについては以下の記事も参考としてくださいね。