メールを送信して何かの要因によってメールが受信できなかった場合、配信不能通知 (NDR) が返されます。
NDR とは、エラーメッセージのメールのことを示してます。
NDR は、基本的には、受信側のサーバーに接続が確立していない状態であれば、送信元サーバーで NDR が生成され、受信側のサーバーに接続が確立した場合は、受信側のサーバーで NDR が生成されます。
なお、エラーコードとして 400 番台の場合は、一時的なエラー (接続先サーバーの応答が無いなど) を示しており、500 番台の場合は、恒久的なエラー (接続先からの拒否やアドレスが存在しないなど) を示してます。
なお、Exchange Online では、400 番台のエラーの場合は、24 時間、15 分間隔で再接続をおこなうため、一時的なエラーが復旧することで受信することができますが、24 時間の間に接続できなかった場合は、500 番台のエラーとして NDR が送信元に返されます。
400 番台のエラーの場合は、再接続を繰り返すので、NDR は返されません。
500 番台のエラーの場合は、再接続をおこなわずにすぐに送信元へ NDR が返されます。
NDR のエラー内容から原因の調査をおこなうことができますが、確認する点として、[Reported error] にてエラー内容を確認し、[Remote server] でどっちのサーバーがエラーを返しているか確認します。
Exchange Onlineが NDR を生成する場合は、以下の From アドレスとして返されます。
組織内へ返す場合
MicrosoftExchange329e71ec88ae4615bbc36ab6ce41109e@<テナントのドメイン名>.onmicrosoft.com
組織外へ返す場合
postmaster@ <既定のドメイン>
上記以外の From アドレスの場合は、外部サーバーが返している認識でいいと思います。
("MAILER-DAEMON"から始まるものなどあります)
なお、組織外へ返す NDR の From アドレスは、Set-TransportConfig のコマンドレットにて、ExternalPostmasterAddress のパラメーターを変更することで変更することが可能です。
任意の From アドレスに変更したい場合は、お試しください。
外部から送信されるメールに対して NDR を返す場合の From アドレスを設定するコマンドレット
<構文>
Set-TransportConfig -ExternalPostmasterAddress <任意の E-Mail アドレス>
<実行例>
Set-TransportConfig -ExternalPostmasterAddress "MAILER-DAEMON@contoso.com"
設定を確認するコマンドレットを以下のとおりです。
Get-TransportConfig | Select ExternalPostmasterAddress
※既定値は空欄となっております。
NDR を転送できるか?
管理者などに NDR を転送したいというシナリオもあると思いますが、Exchange Online では NDR を転送することができません。
Exchange Online はインターネットにおける技術仕様の公開形式である Request for Comments (RFC) に準じたサービスを提供しており、RFC では 配信不能通知 (NDR) は受信者のみにしか送信しないという記述があるためのことです。
RFC(request for comment)
インターネットに関する技術の標準を定める団体であるIETFが正式に発行する文書。(インターネットの設計書、仕様書)
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