Outlook が保持するキャッシュについてキャッシュクリアする場合、以下のフォルダーパスにに保存されるキャッシュデータを削除することで可能です。
それぞれのキャッシュデータについてご紹介していきたいと思います。
Autodiscover の応答キャッシュ ファイル
保存場所
対象のフォルダーパス 1
%LocalAppData%\Microsoft\Outlook
対象のファイル :
ファイル名の末尾が Autodiscover になっている XML ファイル
対象のフォルダーパス 2
%LocalAppData%\Microsoft\Outlook\16
対象のファイル :
すべての XML ファイル
Outlook logging のファイル
保存場所
%LocalAppData%\temp\Outlook logging
このフォルダー配下には複数種類のログファイルが生成されますが、すべてのログ ファイルの生成を無効化する方法はありません。
バージョン 2009 以降を利用している場合、以下のレジストリを追加することで OUTLOOK_16_xxxx.etl のファイル生成を抑止することができますが、他のファイルの生成を抑止できません。
キー : HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Policies\Microsoft\office\16.0\Outlook\Logging
値の名前 : DisableDefaultLogging
種類 : REG_DWORD
値のデータ: 1
RoamCache のファイル
保存場所
%LocalAppData%\Microsoft\Outlook\RoamCache
このフォルダー配下には、オートコンプリートデータのキャッシュ (Stream_Autocomplete で始まる文字列) や稼働時間 (Stream_WorkHours で始まる文字列) などのファイルを格納されています。
また、キャッシュモードで Outlook を利用している場合は、上記に加えて以下のデータがローカルに保存されます。
OST ファイル
メールデータなどをキャッシュするデータファイルとなります。
既定では以下の場所に作成されています。
保存場所
C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Microsoft\Outlook
OAB ファイル
キャッシュモードを利用している場合は、既定でオフラインアドレス帳を参照する動作となります。
オフラインアドレス帳のデータは、既定では以下の場所に作成されています。
保存場所
C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Microsoft\Outlook\Offline Address Books
オフラインアドレス帳ダウンロードは、バックグラウンドで優先順位の低いタスクで行われており、ダウンロードが完了するまではサーバーのグローバルアドレス帳を参照します。
そのため、ダウンロード完了前でファイルが生成されていない可能性もあります。
NST ファイル
キャッシュモードをオンでご利用時のみ、Office 365 グループの機能が利用できます。
このファイルには、Office 365 グループのデータが保存されています。
このファイルは、既定の OST ファイルと同じ場所に保存されております。
保存場所
C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Microsoft\Outlook
一時ファイル
以下のパスは、Outlook から一時ファイルの保存先として利用します。
保存場所
%LocalAppData%\Microsoft\Windows\INetCache\Content.Outlook
Office ファイル自身のコピーデータや、ファイル内に貼り付けられた画像データなどの情報がこのフォルダーに一時的に作成されます。
正常にアプリケーションが閉じられた場合は Office によりこれらのフォルダー内の一時ファイルは削除されます。
しかしながら、アプリケーションのクラッシュ等、終了処理が正常に行われなかった場合に一時ファイルが残存する場合があります。