社畜の所業

社畜の所業

Office365の機能について解説をしていきたいと思います。このブログの情報をご活用いただければ幸いです。たまに他の情報も取り入れていきたいと思います。

【Office365参考書】会議出席依頼の変更ができない。554 5.2.0のエラーが返される?

f:id:it-bibouroku:20210404095716p:plain

エラー

554 5.2.0 STOREDRV.Deliver.Exception:QuotaExceededException.MapiExceptionShutoffQuotaExceeded; Failed to process message due to a permanent exception with message Move/Copy messages failed. 0.35250:D1020000, 1.36674:A0000000, 1.61250:00000000, 1.45378:02000000, 1.44866:0E000000, 16.55847:B1000000, 17.43559:000000 

  

上記のエラー内容について、メールボックスに紐づく回復可能なアイテム領域の使用容量が上限値まで使用されていることで、アイテムの削除操作が行えなくなる動作や、会議の変更依頼など回復可能なアイテム領域を使用する処理が行えなくなる事例を確認しております。 

 

会議出席依頼の変更などについては、回復可能なアイテム領域の [Calendar Logging (予定表ログ)] にアイテムが格納される動作となるため、回復可能なアイテム領域の使用容量が上限値に達したユーザー (メールボックスでは受信することができず、差出人へ配信不能通知 (NDRが返る動作を確認しています。 

  

 

事象

  1. 既存の予定表の予定が変更できない
  2. 他のユーザーが事象が発生したユーザーを含んだ予定の変更やキャンセルをするとエラーメールが返ってくる(予定に変更やキャンセルが反映されない) 

 

まずは、以下のPowershellのコマンドレットで回復可能なアイテム領域の容量を確認してみましょう。

 

回復可能なアイテム領域の容量を確認するコマンドレット

 

ユーザー単位 

[構文] 

Get-MailboxStatistics -Identity <対象メールボックスのアドレス> | select TotalDeletedItemSize 

  

[実行例] 

Get-MailboxStatistics -Identity Mailbox001@contoso.com | select TotalDeletedItemSize 

  

全ユーザー 

[構文] 

$UserList = Get-Mailbox -Resultsize Unlimited -RecipientTypeDetails UserMailbox 

$MailboxStat = $UserList | Foreach {Get-MailboxStatistics -Identity $_.UserPrincipalName ; Start-Sleep -m 200} 

$MailboxStat | Select DisplayName,TotalDeletedItemSize | Export-CSV -NoTypeInformation -Encoding UTF8 <ファイルパス\ファイル名> 

  

[実行例] 

$UserList = Get-Mailbox -Resultsize Unlimited -RecipientTypeDetails UserMailbox 

$MailboxStat = $UserList | Foreach {Get-MailboxStatistics -Identity $_.UserPrincipalName ; Start-Sleep -m 200} 

$MailboxStat | Select DisplayName,TotalDeletedItemSize | Export-CSV -NoTypeInformation -Encoding UTF8 "C:\Temp\TotalItemSizeList.csv

 

[実行結果] 

DisplayName : ユーザーの表示名 

TotalDeletedItemSize : 回復可能なアイテム領域の使用容量 

 

回復可能なアイテム領域の上限は、通常30GBで、保持機能を有効化している場合は100GBとなります。

※本来、回復可能なアイテム領域のアイテムは14日経過すると削除される動作であるため、上限に達している場合は保持機能が有効化されていると想定されます。

 

なお、回復可能なアイテム領域の容量が上限を超えている場合は、回復可能なアイテム領域のアイテムを削除するか、アーカイブメールボックスにアイテムを移動することで回避が可能です。

 

回復可能なアイテム領域のアイテムを削除する場合、保持機能が有効化されていることが想定されるため、保持機能を無効化することで、保持されているアイテムを自動的に削除することができます。

アーカイブ目的などで保持している場合は、削除されるためご注意ください。

 

そのため、インプレースアーカイブを有効化していないのであれば、アーカイブメールボックスにアイテムを移動することを推奨します。

なお、アーカイブメールボックスの回復可能なアイテム領域の容量の上限も100GBですが、自動拡張アーカイブ機能を有効化することで1TBまで拡張することができます。

 

インプレースアーカイブについては。以下の記事をご参照ください。

 

 

it-bibouroku.hateblo.jp

 

なお、保持機能を無効化して削除する場合は、以下の手順にて進めてください。

 

 

 

手動操作にて回復可能なアイテム領域のアイテムを完全削除する 

以下手順では、メールボックスに設定されている保持機能を無効化した後、回復可能なアイテム領域内に保持されているアイテムをすべて削除する手順となっております。 

  

なお、保持機能そのものの無効化 は行わず保持期間を短くするなどの対応においても、一定量のアイテムは削除され、回復可能なアイテム領域内の一定量の空き容量は確保できます。 

※無期限で設定している場合、保持期間を1年にすると受信日から1年以内のアイテムは削除されずに残すことができます。

また、保持設定が行われている領域のアイテムが完全削除されますので、事前にコンテンツの検索などにてアイテムのバックアップをしておいたほうがいいかもしれません。 

 

  

  

1. メールボックスの保持を解除する 

 

訴訟ホールドやセキュリティコンプライアンスセンターのアイテム保持ポリシーなどの保持機能が有効化されていると想定されますので、対象のユーザーに対して無効化してください。  

なお、保持機能を無効化すると、RemoveDelayHoldAppliedとRemoveDelayReleaseHoldAppliedが自動的に有効になり、30日間、保持を継続する動作となります。

そのため、アイテムを削除するためには、RemoveDelayHoldAppliedとRemoveDelayReleaseHoldAppliedを無効化する必要があります。

 

  

2. DelayHoldApplied を無効化する 

[構文] 

Set-Mailbox -Identity <対象メールアドレス> -RemoveDelayHoldApplied 

  

[実行例] 

Set-Mailbox -Identity User01@contoso.com -RemoveDelayHoldApplied 

  

 

3. DelayReleaseHoldApplied を無効化する 

[構文] 

Set-Mailbox -Identity <対象メールアドレス> -RemoveDelayReleaseHoldApplied 

  

[実行例] 

Set-Mailbox -Identity User01@contoso.com -RemoveDelayReleaseHoldApplied 

  

4. 管理フォルダアシスタントを走査させる 

保持されたアイテムを削除するため、管理フォルダアシスタントを走査します。

[構文] 

Start-ManagedFolderAssistant -Identity <対象メールボックス

  

[実行例] 

Start-ManagedFolderAssistant -Identity User01@contoso.com 

  

5. Get-MailboxStatistics にて回復可能なアイテムが削除されたか確認する 

 

上述したGet-MailboxStatisticsのコマンドレットで、回復可能なアイテム領域の容量が100GBを下回っていれば、事象は回避できると想定されます。

  

6. 設定を元に戻す作業について 

回復可能なアイテム領域の使用容量が減少し、事象が改善されましたら、変更した設定を元の状態に戻す必要がありますが、実質、保持機能だけを有効化すれば問題ありません。

RemoveDelayHoldAppliedとRemoveDelayReleaseHoldAppliedは有効化することはできませんが、保持機能を有効化すれば、保持の動作はおこなわれますので、有効化する必要がありません。