今回は、メールボックスの使用容量を出力する方法をご紹介していきたいと思います。
内容として、プライマリメールボックスとアーカイブメールボックスの通常領域の使用容量と回復可能なアイテム領域の使用容量を出力する手順となります。
- 1. Windows PowerShell より Exchange Online へ接続する (事前準備)
- 2-1. 個別にプライマリメールボックスの使用容量を確認する
- 2-2. 個別にアーカイブメールボックスの使用容量を確認する
- 3-1. 複数ユーザーのプライマリメールボックスの使用容量を確認する
- 3-2. 複数ユーザーのアーカイブメールボックスの使用容量を確認する
- 4-1. テナント内ユーザー全体のプライマリメールボックスの使用容量を一括取得する
- 4-2. テナント内ユーザー全体のアーカイブメールボックスの使用容量一覧を一括取得する
1. Windows PowerShell より Exchange Online へ接続する (事前準備)
以下の記事を参考に、Windows PowerShell を管理者として起動し、Exchange Online へ接続をお願いいたします。
2-1. 個別にプライマリメールボックスの使用容量を確認する
[構文]
Get-MailboxStatistics <対象メールボックス> | FL DisplayName,TotalItemSize,TotalDeletedItemSize
[実行例]
Get-MailboxStatistics User01@contoso.com | FL DisplayName,TotalItemSize,TotalDeletedItemSize
[出力結果]
DisplayName : 表示名
TotalItemSize : 通常領域の使用容量
TotalDeletedItemSize: 回復可能なアイテム領域の使用容量
2-2. 個別にアーカイブメールボックスの使用容量を確認する
※ インプレースアーカイブを有効にしている場合に確認可能です。
[構文]
Get-MailboxStatistics <対象メールボックス> -Archive | FL DisplayName,TotalItemSize,TotalDeletedItemSize
[実行例]
Get-MailboxStatistics User01@contoso.com -Archive | FL DisplayName,TotalItemSize,TotalDeletedItemSize
[出力結果]
DisplayName : 表示名
TotalItemSize : 通常領域の使用容量
TotalDeletedItemSize: 回復可能なアイテム領域の使用容量
3-1. 複数ユーザーのプライマリメールボックスの使用容量を確認する
1. 対象ユーザー一覧のCSVファイルを作成する
[CSV ファイル作成例]
Identity
※ 1 行目を固定の文字列とし、2 行目以降に抽出するメールボックスのメールアドレスを記載します。
※ CSV ファイルの文字コードは、2 バイト文字が文字化けすることを防ぐために UTF-8 を指定してください。
<参考情報>
UTF-8 での保存の手順
- CSVファイルを右クリックし、[プログラムから開く] - [メモ帳]の順にクリックします
- 開いたメモ帳で[ファイル] - [名前を付けて保存] の順にクリックします。
- ファイルの種類で「すべてのファイル」を選択します。
- 文字コードで「UTF-8」を選択します。
- [保存]をクリックします。
2. 作成した CSV ファイルを読み込み、特定メールボックスを容量をCSVファイルへ出力
[構文]
Import-Csv "ファイルの保存場所\ファイル名.csv" | ForEach {Get-MailboxStatistics -Identity $_.Identity } | Select DisplayName,TotalItemSize,TotalDeletedItemSize | Export-Csv -Encoding UTF8 -NoTypeInformation -Path "ファイルの出力場所\ファイル名.csv"
[実行例]
Import-Csv C:\Temp\Mailbox.csv | ForEach {Get-MailboxStatistics -Identity $_.Identity } | Select DisplayName,TotalItemSize,TotalDeletedItemSize | Export-Csv -Encoding UTF8 -NoTypeInformation -Path C:\Temp\ItemSize.csv
<実行結果について>
DisplayName : 表示名
TotalItemSize : 通常領域の使用容量
TotalDeletedItemSize: 回復可能なアイテム領域の使用容量
3-2. 複数ユーザーのアーカイブメールボックスの使用容量を確認する
1. 対象ユーザー一覧のCSVファイルを作成する
[CSV ファイル作成例]
Identity
※ 1 行目を固定の文字列とし、2 行目以降に抽出するメールボックスのメールアドレスを記載します。
※ CSV ファイルの文字コードは、2 バイト文字が文字化けすることを防ぐために UTF-8 を指定してください。
<参考情報>
UTF-8 での保存の手順
- CSVファイルを右クリックし、[プログラムから開く] - [メモ帳]の順にクリックします
- 開いたメモ帳で[ファイル] - [名前を付けて保存] の順にクリックします。
- ファイルの種類で「すべてのファイル」を選択します。
- 文字コードで「UTF-8」を選択します。
- [保存]をクリックします。
2. 作成した CSV ファイルを読み込み、特定メールボックスを容量をCSVファイルへ出力
[構文]
Import-Csv "ファイルの保存場所\ファイル名.csv" | ForEach {Get-MailboxStatistics -Identity $_.Identity -Archive } | Select DisplayName,TotalItemSize,TotalDeletedItemSize | Export-Csv -Encoding UTF8 -NoTypeInformation -Path "ファイルの出力場所\ファイル名.csv"
[実行例]
Import-Csv C:\Temp\Mailbox.csv | ForEach {Get-MailboxStatistics -Identity $_.Identity -Archive } | Select DisplayName,TotalItemSize,TotalDeletedItemSize | Export-Csv -Encoding UTF8 -NoTypeInformation -Path C:\Temp\ItemSize.csv
<実行結果について>
DisplayName : 表示名
TotalItemSize : 通常領域の使用容量
TotalDeletedItemSize: 回復可能なアイテム領域の使用容量
4-1. テナント内ユーザー全体のプライマリメールボックスの使用容量を一括取得する
[実行例]
$UserList = Get-Mailbox -RecipienttypeDetails UserMailbox -Resultsize Unlimited
$MailboxStat = $UserList | Foreach {Get-MailboxStatistics -Identity $_.UserPrincipalName ; Start-Sleep -m 200}
$MailboxStat | Select DisplayName,TotalItemSize,TotalDeletedItemSize | Export-CSV -NoTypeInformation -Encoding UTF8 "C:\Temp\TotalItemSizeList.csv"
※ 1 行ずつ実行をお願いいたします。
※ コマンド実行後、情報の取得に時間を要する場合があります。
[出力結果]
DisplayName : 表示名
TotalItemSize : 通常領域の使用容量
TotalDeletedItemSize: 回復可能なアイテム領域の使用容量
4-2. テナント内ユーザー全体のアーカイブメールボックスの使用容量一覧を一括取得する
※ インプレースアーカイブを有効にしている場合に確認可能です。
[実行例]
$UserList = Get-Mailbox -RecipienttypeDetails UserMailbox -Resultsize Unlimited -Archive
$MailboxStat = $UserList | Foreach {Get-MailboxStatistics -Identity $_.UserPrincipalName -Archive ; Start-Sleep -m 200}
$MailboxStat | Select DisplayName,TotalItemSize,TotalDeletedItemSize | Export-CSV -NoTypeInformation -Encoding UTF8 "C:\Temp\TotalItemSizeListArchive.csv"
※ 1 行ずつ実行をお願いいたします。
※ コマンド実行後、情報の取得に時間を要する場合があります。
※ 実行例は C ドライブの Temp フォルダーに情報が出力されます。
[出力結果]
DisplayName : 表示名
TotalItemSize : 通常領域の使用容量
TotalDeletedItemSize: 回復可能なアイテム領域の使用容量