特定のフォルダに格納されているアイテムやファイルについて、ダウンロードをさせたくないというシナリオがあると思います。
その場合、ドキュメントライブラリの特定のフォルダー (ファイル) に対して [閲覧のみ] 権限とすることでファイルのダウンロードにつきましては制御することが可能です。
しかしながら、Office ドキュメント以外のファイルについては、ダウンロード制御を行うことはできないことが以下の公開情報で記述されています。
※ サイト内の表記では [表示のみ] と記載されておりますが、[閲覧のみ] の権限レベルに該当いたします。
ダウンロード制御の仕組みとして、サーバー側に実装されているファイル ハンドラー (Office Online) 機能がファイルの種類を判別し、ファイル ハンドラー (Office Online) での表示に対応したファイルについてはブラウザー上でファイルが開かれ、ダウンロードが実行できない動作となります。
実際に動作を確認してみましたが、PDFではダウンロードを禁止することができました。
そのため、公開されている情報から動作が変更されている可能性が高いですが、基本的にはOfficeファイル以外はダウンロードを禁止することができないものとして利用していただいたほうがいいかもしれません。
以下に手順をご紹介していきたいと思います。
1. 該当のサイトコレクションにて "閲覧のみ" 権限を有効にする
モダン UI サイトの場合では "閲覧のみ" のアクセス権限は既定で無効化されているため、アクセス許可レベルに表示されません。
"閲覧のみ" については、"SharePoint Server Enterprise サイト コレクション機能" を有効化することで画面上に表示することが可能でございます。
※ なお、利用しているサイトがクラシックサイトの場合は、本手順は不要です。
- 該当の サイト コレクションにアクセスします。
- サイトの画面右上歯車マーク [設定] から [サイト情報] をクリックします。
- 画面下の [すべてのサイト設定を表示] をクリックします。
- "サイト コレクションの管理" セクション内の [サイト コレクションの機能] をクリックします。
- "SharePoint Server Enterprise サイト コレクション機能" の [アクティブ化] をクリックします。
※ クリック後アクティブ化の終了まで少々時間がかかる場合があります。
- "状態" が "アクティブ" になり、ボタンが [非アクティブ化] に切り替わると完了でございます。
特定のファイルやフォルダーに対して [閲覧のみ] を設定したい場合は、ファイルやフォルダの権限の継承を中止し、固有の権限として[閲覧のみ]を付与することで可能です。
2. フォルダーやファイルに対してのアクセス権限を設定画面を表示させる手順
- 管理者権限アカウントにて対象のドキュメントライブラリへアクセスします。
- 対象のアイテムを選択しアイテム名の右に表示される [アクションの表示(三点リーダー)] をクリックし [アクセス許可の管理] をクリックします。
- 画面右側にアクセス権限の設定状況が表示されますので、画面の右下の [詳細設定] をクリックします。
3. 権限の継承を中止する
- 左上に [権限の継承を中止] と表示されている場合は [権限の継承を中止] をクリックし、親サイトからの権限の継承を中止します。
- 確認のポップアップ画面が出るので [OK] をクリックします。
※ この操作をすることで親サイトからの権限の継承が行われなくなります。
4. 閲覧のみの権限を付与する方法
※以下の例はメンバーに対して付与される権限を [閲覧のみ] 権限に変更する手順です。
- 権限の一覧から [(サイト名) メンバー] の横のチェックボックスをオンに変更し、[ユーザー権限の編集] をクリックします。
- [編集] のチェックボックスをオフ、[閲覧のみ] のチェックボックスをオンに変更し、[OK] をクリックします。
※上記の設定とすることで [(サイト名) メンバー] グループに含まれるメンバーについては、Office ファイルのダウンロードが制御されます。
なお、上記の例では、メンバーの権限を [閲覧のみ] に変更する手順でございますので、個別のユーザーなどの権限を変更する場合は一覧から同様の手順にて、変更してください。