各ユーザーのポータルサイトからのインストールの場合には、Microsoft 365 Apps for business はパッケージとして Excel などのすべてのアプリがインストールされます。
しかしながら、Office 展開ツールを使用することで、Outlook アプリ以外を除外したインストールが可能となります。
方法につきましては、以下にまとめましたので有用な情報となるかをご確認ください。
Office 展開ツールについて
Office 展開ツールにて 不要なアプリケーションの除外し、インストールを行うことが可能です。
インストールの大まかな流れは以下のとおりとなります。
- Office 展開ツールのダウンロードと解凍
- XML ファイルの編集
- コマンド プロンプトを実行し、インストール ソースをクライアント自身にダウンロード
- コマンド プロンプトを実行し、インストール ソースから、クライアント自身に Office 製品をインストール
Office 展開ツールのダウンロードと解凍
- Office 展開ツールをダウンロードし、解凍します。
ファイル名 [OfficeDeploymentTool.exe] (実行することで解凍される、自己解凍式の EXE ファイルです。)
解凍後に生成されるファイルは以下のとおりです。
configuration-Office365-x86.xml
configuration-Office365-x64.xml
configuration-Office2019Enterprise.xml ※ VL 版 Office 2019 用のため、使用しません。
setup.exe
- 解凍した上記 3 つの XML ファイルのうち、いずれか 2 つの XML ファイルを削除します。
- 残った XML ファイルのファイル名を [configuration.xml] に変更します。
- [configuration.xml] および、[setup.exe] を任意のフォルダにコピー、あるいは移動します。
かならずしも格納する必要はありませんが、C ドライブ直下の [Office365] フォルダ (C:\Office365\) に格納していると想定してご紹介いたします。
なお、C:\Office365\ に格納しますと、以降のコマンド等は、コピーで実行いただくことが可能です。
XML ファイルの編集
- Office 展開ツール解凍後のダウンロードされた XML ファイルを右クリック後、[編集] で開きます。
- 表示されたテキストをすべて消去し、下記のテキストを貼り付けてから保存します。
以下は、Outlook 以外のアプリを除外し、Microsoft 365 Apps for business をインストールする場合の記述です。
※ 32 ビット版のアプリでインストールをご希望の場合は、"64" を "32" にご変更ください。
--- ここから ---
<Configuration>
<Add OfficeClientEdition="64">
<Product ID="O365BusinessRetail">
<Language ID="ja-jp" />
<ExcludeApp ID="Access" />
<ExcludeApp ID="Excel" />
<ExcludeApp ID="Lync" />
<ExcludeApp ID="OneDrive" />
<ExcludeApp ID="Groove" />
<ExcludeApp ID="OneNote" />
<ExcludeApp ID="PowerPoint" />
<ExcludeApp ID="Publisher" />
<ExcludeApp ID="Teams" />
<ExcludeApp ID="Word" />
</Product>
</Add>
</Configuration>
--- ここまで ---
Office アプリケーションの組み合わせなどをカスタマイズする場合
"ExcludeApp" 属性を利用すると、インストールするアプリケーションを自由にカスタマイズすることが可能です。これを、カスタマイズ インストールと呼んでいます。
インストールしないアプリケーション指定する場合は、<ExcludeApp ID ="*********"> で制御します。
※ インストールするアプリケーションを選択するのではなく、インストールしないアプリケーションを選択します。
仮に Outlook 以外の Excel もインストールを行いたい場合には、上記構文の <ExcludeApp ID="Excel" /> を削除します。
値 : <ExcludeApp ID="Access" />
値 : <ExcludeApp ID="Excel" />
Lync ※ Skype for Business は Lync の記述となります。
値 : <ExcludeApp ID="Lync" />
OneDrive
値 : <ExcludeApp ID="OneDrive" />
OneDrive for Business
値 : <ExcludeApp ID="Groove" />
値 : <ExcludeApp ID="OneNote" />
値 : <ExcludeApp ID="Outlook" />
値 : <ExcludeApp ID="PowerPoint" />
Publisher
値 : <ExcludeApp ID="Publisher" />
Teams
値 : <ExcludeApp ID="Teams" />
Word
値 : <ExcludeApp ID="Word" />
Office 展開ツールを利用することで、上記のほかに様々な構成が可能です。
設定可能な各属性につきましては、以下の公開情報をご参照ください。
コマンド プロンプトを実行し、インストール ソースをクライアント自身にダウンロード
- コマンド プロンプトを開き、Office 展開ツールが保存されているディレクトリにコマンド プロンプト上で移動します。
<コマンド プロンプトの起動手順>
[スタートボタン] - プログラムの一覧より [Windows システム ツール] - [コマンド プロンプト] を右クリックし [その他] - [管理者として実行] をクリックします。
コマンド例
cd C:\Office365\
※ [Office365] というフォルダに Office 展開ツールが保存されている場合
- 以下のコマンドを実行します。
コマンド例
setup /download configuration.xml
- インストール ソースのダウンロードが開始されます。20 分~30 分ほどお待ちいただきますと、ダウンロード完了となります。
- setup.exe が存在する階層に新しいフォルダが生成され、ダウンロードされたインストール ソースが [Office365] フォルダの [Office] フォルダに保存されたことを確認します。
ここまでの操作が完了いたしましたら、ダウンロードに成功しているかどうかの判断のため、容量のご確認を行ってください。
<確認方法>
- 下記が保存されているフォルダを開きます。 (C:\Office365\ 等)
configuration.xml
setup.exe
- [Office] フォルダを右クリックし、[プロパティ] を選択します。
- [全般] タブ内、[サイズ] を確認します。
※ サイズが 1 GB 以上になっていれば、ダウンロードは成功しているとご判断いただけます。
※ インストール ソースに不足 (1 GB 未満等) がみられる場合には、いったんダウンロードしたインストール ソースを削除していただき、もしくは別ネットワークや別端末にてダウンロードをお試しください。
インストール ソースのサイズが 1 GB 以上になっていることをご確認いただけましたら、次項 D にお進みください。
コマンド プロンプトを実行し、インストール ソースから、クライアント自身に Office 製品をインストール
- コマンド プロンプトを開き、Office 展開ツールが保存されているディレクトリにコマンド プロンプト上で移動します。
コマンド例
cd C:\Office365\
※ [Office365] というフォルダに Office 展開ツールとインストール ソース [Office] フォルダが保存されている場合
- 以下のコマンドを実行します。
コマンド例
setup /configure configuration.xml
- インストールが完了するまでお待ちください。およそ 20 ~ 30 分前後でインストールが完了いたします。
- インストール完了後に Office アプリケーションを起動しますと、ライセンス認証が求められる画面が表示されます。
上記画面が表示されましたら、Office 365 アカウントとパスワードを使用して、ライセンス認証を行っていただきます。