今回は、メールボックスが作成されない事象とて、Microsoft365管理センターのアクティブなユーザーを確認したところ、「不明なエラーが発生しました」と表示されており、以下の記事の方法で詳細なエラーを確認すると "ArchiveGUID"が他のオブジェクトで利用している内容だった場合の対処法についてご紹介したいと思います。
エラー内容
The value "1234abcd-325f-4f81-af4a-123456qwer" of property "ArchiveGuid" is used by another recipient object. Please specify a unique value.
上記のエラー内容は、Exchange Online の他のオブジェクトで同一の "ArchiveGUID" を利用しているため、重複により作成ができないことを示してます。
リモートメールボックスにオンプレミスExchangeServerで利用していた"ArchiveGUID"が残っており、ExchangeOnlineの削除済みメールボックス(非アクティブなメールボックス)と重複していることで発生してことが多いです。
そのため、オンプレミス側のリモートメールボックスの ArchiveGUID を変更するか、削除済みメールボックスを完全削除することでクラウド上に存在している削除済みメールボックスの ArchiveGUID との重複が解消され、オブジェクトの情報が Exchange Online まで正常に同期されるようになることが見込まれます。
オンプレミス側のリモートメールボックスのArchiveGUIDを変更
オンプレミス側で以下のコマンドレットを実行することで、リモートメールボックスの ArchiveGUID がランダムな値に変更することができます。
変更後にディレクトリ同期を実行することで事象が解消されるかご確認ください。
<実行例>
Set-RemoteMailbox userA -ArchiveGUID ([guid]::NewGUID())
オンプレミスExchangeServerを既に廃止している場合は、以下の削除済みメールボックスを完全削除する手順にて実施してください。
削除済みメールボックスを完全削除
まずは、エラー内容にあるArchiveGUIDと重複した削除済みメールボックスを見つける必要がありますので、以下のコマンドレットで削除済みメールボックスを一覧として取得します。
以下の記事の手順でExchangeOnlineに接続してから実行します。
[実行例]
Get-Mailbox -SoftDeletedMailbox -ResultSize unlimited | Export-Csv -Encoding UTF8 -NoTypeInformation -Path C:\Temp\SoftDeletedMailbox.csv
だいたいは非アクティブなメールボックスとして削除済みメールボックスを保持していることが多いですね。
非アクティブなメールボックス削除する手順については以下の記事でご紹介しておりますので参考としてくださいね。