- [チームのチャネル チャットのデータ]
- [プライベート チャット / グループ チャットのデータ]
- Microsoft Teams のアイテム保持ポリシーにて、一定期間を経過した際に削除する設定方法について
- システム領域の使用状況を確認する方法
Teamsのチャットデータは、Azure 上の Chat service table storage へ保存される動作であり、容量や保持期限などに制限はなく、投稿者本人あるいはチームの所有者によってメッセージが削除されるまで、半永久的に保持されています。
また、管理者がセキュリティ / コンプライアンスの "コンテンツの検索"にて確認 / 出力するために、Azure 上の Chat service table storage に保存されているチャット データは、Exchange Online 上のメールボックス内の不可視のフォルダー (システム領域) へ複製が格納される実装となっております。
[チームのチャネル チャットのデータ]
チームのチャネル チャット内容は、チームに紐づいた Office 365 グループ メールボックスのシステム領域に保存される動作となります。
※ 会議の作成にて、会議をするチャネルを選択した場合や、チームのチャネルから会議を行なった場合も、チャット内容はチームに紐づいた Office 365 グループ メールボックスのシステム領域に保存されます。
[プライベート チャット / グループ チャットのデータ]
プライベート チャット / グループ チャットのデータは、チャットに参加した各ユーザーのメールボックスのシステム領域に保存されます。
※ [チャット] タブから通話を行なった際のチャット内容は、会話に参加した各ユーザーのメールボックスのシステム領域に保存されます。
なお、システム領域は、通常ユーザーが利用するメールボックスには影響しませんが、システム領域として用意されている容量については、現状、50 GB となっております。
システム領域の容量が上限に達した場合、Exchange Online 側にチャットデータの同期が行われません。
Teams 上では引き続きチャットの投稿が可能ですが、管理者側にてコンテンツ検索によるチャットデータの開示ができない動作となるため、コンテンツ検索を利用する場合には、アイテム保持ポリシーを利用してチャットデータをメールボックス内から削除し、超過した容量を空けていただく必要があります。
管理者によるコンテンツ検索を利用したチャットデータの確認を行わない場合には、アイテム保持ポリシーを利用して削除する設定が必須ではございませんが、メールボックスのシステム領域を超過した場合は、以降、Azure Cosmos DB 側から Exchange Online メールボックスへは複製が同期されなくなるため、以降のチャットデータの確認が管理者側で行えなくなります。
チャットメッセージはアーカイブメールボックスへ移動することができない動作です。
Microsoft Teams を対象としたアイテム保持ポリシーについては、埋め込みの画像やリンクなどを含むチャット メッセージ、およびチャネル メッセージなどを対象としております。
保持および削除までの期間については、ポリシーの作成日や更新日ではなく、チャット メッセージの送信または受信日時に基づいています。
なお、テキスト データに関しましては、それほどデータを消費する内容ではないため、必要に応じて削除することを推奨いたします。
Microsoft Teams のアイテム保持ポリシーにて、一定期間を経過した際に削除する設定方法について
1) Microsoft 365 コンプライアンスにアクセスします。
2) 左メニューより、[ポリシー] をクリックします。
3) "ポリシー" 画面より、[データ] - [保持] をクリックします。
4) "情報ガバナンス" 画面より、"チャットを対象に永年保管の保持ポリシー" の左側にチェックを入れ、[ポリシーを無効化] をクリックします。
5) "情報ガバナンス" 画面より、"新しいアイテム保持ポリシー" をクリックします。
6) "アイテム保持ポリシーに名前を付ける" - "名前" に任意の名前を入力し、[次へ] をクリックします。
7) "ポリシーを適用する場所の選択" にて、"Teams のチャット" を有効化し、対象となるユーザーを編集し、[次へ] をクリックします。
8) "コンテンツを保持するか、削除するか、または両方を行うかを決定します" にて、"特定の期間アイテムを保持" にチェックを入れ、"保持期間の終了時" - "アイテムを自動的に削除する" にチェックを入れ、[次へ] をクリックします。
9) "確認と完了" にて、内容を確認し [送信] をクリックします。
システム領域の使用状況を確認する方法
Windows PowerShell を利用することで確認することが可能です。
以下に詳細をご案内いたします。
1. Windows PowerShell を Exchange Online へ接続する 【事前準備】
Windows PowerShell より Exchange Online に接続します。
2. Get-MailboxStatistics コマンドでシステム領域の情報を取得する
以下のコマンドを実行し、対象ユーザーの MailBox 情報を取得します。
《 各ユーザーの場合 》
[構文]
Get-MailboxStatistics "ユーザー名" | select *system*
※ "ユーザー名" にはユーザーの UPN をご入力ください。
[出力される情報]
・ SystemMessageSize : システム領域の現状のサイズ
・ SystemMessageCount : システム領域内のアイテム カウント
・ SystemMessageSizeWarningQuota : システム領域が警告を発するクォータ値
・ SystemMessageSizeShutoffQuota : システム領域の総容量
《 全ユーザーの場合 》
[構文]
Get-Mailbox -RecipientTypeDetails UserMailbox -ResultSize unlimited | Get-MailboxStatistics | select DisplayName,*system* | Export-Csv -Encoding UTF8 -NoTypeInformation -Path "出力先パス\ファイル名.csv"
《 全グループの場合 》
[構文]
Get-Mailbox -ResultSize unlimited -GroupMailbox | Get-MailboxStatistics | select Displayname,ResourceProvisioningOptions,SystemMessageSize,SystemMessageCount,SystemMessageSizeWarningQuota,SystemMessageSizeShutoffQuota | Export-Csv -Encoding UTF8 -NoTypeInformation -Path "出力先パス\ファイル名.csv"
※ 全グループの出力結果をご確認いただく際は、エクスポートされた CSV ファイル内にて "ResourceProvisioningOptions" を {Team} としてフィルターをかけることで、Teams チームに限定して確認できます。